西成研(東京大学):渋滞を数学で解いて、なくす研究室。車間距離40mの理由は中学の数学で分かる

高速道路の渋滞が見える大学の研究室で、マス目の上におもちゃの車を間をあけて並べ、ひらめいた顔で笑う茶髪の茶髪の男子大学生。「東京大学の西成研」「渋滞を数学で解く」「車間40mのわけ」の文字。

ランゲージ・ラボラトリーの小池です。

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お盆や年末に、高速道路で何十kmも続く渋滞。事故も工事もないのに、なぜ車は止まってしまうのか。その答えを数学で出して、本当に渋滞を減らしてきた研究室が、東京大学にあります。西成活裕(にしなり かつひろ)教授の研究室です。この記事では「西成研」と呼びます。

これまで紹介した松尾研はAIの頭脳を、JSKはロボットの体を作る研究室でした。西成研が作るのは、ものではありません。車や人の流れを、数学で設計し直す研究室です。使う道具の入口は、中学で習う数学です。

目次

ひとことで言うと、何の研究?

休日の高速道路の長い渋滞の中、家族の車の後ろの席で、窓にほおを寄せてうんざりした顔をする中学生の男子。「万物は渋滞する」の文字。

西成研の研究をひとことで言うと、世の中のあらゆる「渋滞」がなぜ起きるのかを数学と物理で解き明かし、なくす方法まで考える研究です。研究室のサイトには「万物は渋滞する」と書いてあります。

渋滞するのは車だけではありません。駅の人混み、スーパーのレジの行列、工場で部品が届かずに止まるライン、体の細胞の中でタンパク質が運ばれる流れ。どれも「たくさんのものが、同じ道を流れようとして詰まる」という同じ形をしています。西成先生は、これを1つの学問にまとめて「渋滞学」と名づけました。

研究の対象中学生向けに言うと
車の交通流高速道路の渋滞はなぜ起きるのか、どう運転すれば減るのか
人の群集流れ駅やイベント会場で、人がぶつからずに安全に流れるにはどうするか
物流トラック・倉庫・工場で、物が止まらずに届くしくみを作る
飛行機空港や空の道で、飛行機の渋滞を減らす
生き物アリの行列や、細胞の中の分子の流れ

出典:東京大学 西成研究室「西成研究室の研究」(park.itc.u-tokyo.ac.jp/tknishi)。中学生向けの言い方は小池が言い換えた

研究のやり方は4つです。実際に人や車を動かす実験、現場の観測、数式で表す「数理モデル」、コンピュータのシミュレーション。そして研究室は、企業や公共交通機関と一緒に、現実の渋滞をなくすところまでやります。

片側2車線の高速道路で、車がすき間なく何台も並んで止まっている。道の両側は緑の木と山
高速道路の渋滞(新潟県の上信越自動車道 中郷インターチェンジ付近・2010年5月)
写真:椰子之樹 at Japanese Wikipedia/CC BY 3.0(Wikimedia Commons)

高速道路の渋滞はブレーキから始まる、という話を、西成先生がテレビで説明している動画です(5分)。

動画:TBS NEWS DIG Powered by JNN(TBS の YouTube 公式チャンネル、2023年4月)

渋滞は中学の数学で解ける

夜の自分の机で、ノートのマス目に黒い四角と白い四角をぬり分け、きまりが見えてきて夢中になる館山中の女子。「前が空いたら進むだけ」の文字。

西成研の研究がいちばん面白いのは、むずかしそうな渋滞が、とても簡単なルールで説明できることです。ここだけは、紙とえんぴつを持って読んでください。

前が空いていたら進む、だけのルール

マス目を一列に並べて、車を■、空いている所を□で表します。ルールは1つだけです。

1回ごとに、前のマスが空いていれば1マス進む。空いていなければ、その場で待つ。

時刻マス(右に進む)
はじめ■■□■□□
1回あと■□■□■□

いちばん左の車は、前がふさがっているので待ちます。2台目と3台目は、前が空いているので進みます。すると、くっついていた車の間にすき間ができました。

このように、マス目の中で決まったルールで状態が変わっていくしくみを「セルオートマトン」と呼びます。西成先生たちは、このモデルで渋滞のできる様子が正確に分かるようになったと説明しています。

東京大学の記事では、マスが10個の輪で考えています。玉が5個までなら、しばらくすると全部の玉が毎回進めるようになります。ところが玉が6個になると、3つの玉の固まりができて、渋滞が起きます。 1個増えただけで、流れががらりと変わるのです。この「変わり目」を臨界りんかいと呼びます。

出典:東京都環境局の資料「渋滞と『急がば回れ』の科学」(西成活裕)、東京大学「オリパラと東大。数学と物理に基づく『渋滞学』で大会期間中の観衆を事故なく誘導」(2020年5月12日)

マス目を手で動かすのは、中1の「規則性」の問題と同じです。何回目にどうなるかを表にして、きまりを見つける。研究の最初の一歩は、それとまったく同じ作業です。

車間距離40mは、わり算で出る

高速道路では、1kmの中に車が25台を超えると、流れる車の数が減り始めます。これが渋滞の始まりです。

1kmは1000mです。1000mに25台が等間隔に並ぶと、1台あたりの長さは、

1000 ÷ 25 = 40(m)

になります。これが「車間距離を40m空けると渋滞が起きにくい」と言われる理由です。わり算1回です。

数字意味
1kmに25台高速道路で渋滞が始まる密度
40mそのときの車1台あたりの長さ(1000÷25)
1平方メートルに1.8人歩く人の渋滞が始まる密度
人は1秒・車は2秒前の人(車)がいた場所に、1秒後(2秒後)に着くくらいの間をあける

出典:東京都環境局の資料「渋滞と『急がば回れ』の科学」(西成活裕)、東京大学「オリパラと東大。」(2020年5月12日)。40mの計算は小池が書き足した

もう1つ、高速道路では「交通量=密度×速さ」という式を使います。1kmに何台いるか(密度)に、その速さをかけると、決まった時間に通る台数が出ます。中学で習う「道のり=速さ×時間」と同じ形の式です。

大学ではどんな数学を使うのか

研究室のサイトには、使う学問として「統計物理、非線形数学、確率過程」が挙がっています。

  • 確率過程:サイコロのように、確率で動くものの変化を調べる数学。「前が空いていても、確率で進んだり進まなかったりする」と考えると、本物の運転に近づく(中2の確率の続き)
  • 微分方程式:流れが時間とともにどう変わるかを表す式。西成研は、マス目の確率のモデルと、流れの微分方程式がつながっていることを論文にしている(高校の微分の続き)

出典:東京大学 西成研究室「西成研究室の研究」「研究業績」(Ishiguro, Sato, Nishinari, J. Phys. Soc. Jpn. 90, 114008, 2021)

動画で見る

まずは、研究を高速道路で試した実験の動画です(14分)。2009年3月15日、JAF(日本自動車連盟)と西成研、警察庁が「渋滞吸収隊」を作り、渋滞の名所の中央自動車道・小仏トンネルで実験しました。渋滞が始まったら、その手前の車があえてゆっくり走り、車間距離を大きくとって渋滞の波を吸収します。急がない車が、全体を速くするようすが見られます。

動画:JAF Channel(JAF の YouTube 公式チャンネル)。実験は東京都環境局の資料「渋滞と『急がば回れ』の科学」にも「小仏トンネルにおける渋滞抑制実験(2009/3/15)」としてある

山の斜面に開いた高速道路のトンネルの入口。車が何台かトンネルへ向かって走っている
中央自動車道の小仏トンネル(上り線・2010年)。渋滞の名所で、2009年に渋滞吸収の実験が行われた
写真:Rsa/CC BY-SA 3.0(Wikimedia Commons)

次は、研究室が一般の人を集めて開いた、人の渋滞の実験です(31分)。2017年の東大駒場リサーチキャンパス公開で、参加者が建物から出る、行列に並ぶ、人混みを通り抜けるといった「渋滞」を自分の体で体験します。

動画:UTokyo Channel(東京大学の YouTube 公式チャンネル、東大TV)

3本目は、2026年5月のニュース番組です(12分)。渋滞したら左の車線が速い、合流は「ファスナー合流」がいい、という話を、西成先生が理由と一緒に解説します。家族で車に乗る前に見ておくと、すぐ使えます。

動画:カンテレNEWS(関西テレビの YouTube 公式チャンネル、2026年5月5日放送)

研究室から生まれたもの

体育館の歩く実験で、スマホを見たまま向かってくる人とぶつかりそうになり、むっとして体をよける茶髪の男子大学生。「歩きスマホ3人で全体が遅れる」の文字。

西成研の研究は、論文で終わりません。先生は「解決策を見つけるところまでやらなくては意味がない」と話しています。

小仏トンネルの実験について、西成先生は「警察庁を口説いて、渋滞を吸収する実験というのをやった」「これが大成功しました」と振り返っています。渋滞の波が来たら手前でゆっくり走る。東京都の資料では、この吸収走行で平均の速さが回復したことが図で示されています。

出典:JST サイエンスポータル「10年間の集大成『渋滞学』」(2010年10月13日)、東京都環境局の資料「渋滞と『急がば回れ』の科学」

研究は、人の流れにも使われています。

できごと内容
東京オリンピック・パラリンピック西成先生が大会組織委員会のアドバイザーとして、会場に集まる観客の誘導を考えた。過去の群衆事故500件も分析した
さいたま国際マラソン(2019年12月)1万6千人のランナーの間を少しずつ空けて並ばせる「ふわっとスタート」で、最後の人が出発するまでの待ち時間が23分から20分に縮んだ
イグ・ノーベル賞(2021年)「人を笑わせ、考えさせる研究」に贈られる賞の動力学賞。歩行者どうしがぶつかる理由を、集団の歩く実験で明らかにした

出典:東京大学「オリパラと東大。」(2020年5月12日)、東京大学「先端研の西成教授とフェリシャーニ特任准教授がイグ・ノーベル賞を受賞」(2021年9月13日)

イグ・ノーベル賞の実験は、こうです。27人ずつの2つのグループが、向かい合って歩きます。片方のグループの3人だけに、スマホで計算問題を解きながら歩いてもらいました。すると、たった3人なのに、グループ全体の歩く速さが落ち、自然にできるはずの列ができるのが遅れました。 スマホを見ていない人まで、ぶつかりそうになって急に向きを変えていました。人は、相手がどう動くかをお互いに読み合いながら歩いているのです。

出典:京都工芸繊維大学・東京大学ほか プレスリリース「互いに動きを読むことが歩行者の流れに秩序をもたらす」(2021年3月18日、論文は Science Advances)

夜の渋谷の交差点。明るい看板のビルの前の横断歩道を、たくさんの人がいろいろな方向へ歩いている
東京・渋谷のスクランブル交差点(2018年)。大勢の人が、ぶつからずにいろいろな方向へ渡っていく
写真:Benh LIEU SONG (Flickr)/CC BY-SA 2.0(Wikimedia Commons)

2026年6月には、西成先生も加わった研究チームが、自由に歩き回る人の約65%が反時計回りに回ることを発表しました。利き手や性別では説明できず、理由はまだ分かっていません。

出典:東京大学大学院工学系研究科 プレスリリース「ランダムに歩行していると、多くの人は反時計回りに曲がる」(2026年6月10日、論文は Nature Communications)

会社との研究もあります。東京大学と三井不動産の共同研究「三井不動産東大ラボ」には渋滞学の研究グループがあり、大きな商業施設の駐車場の渋滞を、先を予測して車を案内するプログラムでなくそうとしています(4分)。

動画:東京大学 / The University of Tokyo(東京大学の YouTube 公式チャンネル、2022年11月)

物流の研究も大きな柱です。西成先生は「日本国際ムダどり学会」の会長で、工場の生産ラインで物が詰まるようすを観察し、仕事のむだを減らす方法を研究しています。物流を効率よくする人材を育てるため、東京大学に寄附講座(企業などの寄附で作る講座)も作りました。

出典:東京大学 西成研究室「教授紹介」、東京大学「UTOKYO VOICES 087」(2020年6月4日)

どんな人が研究しているか

学会の発表会場で、自分の番になると客席の椅子がほとんど空になり、くやしさをこらえて演台に立つ若い研究者の男性。「相手にされず4年以上」の文字。

研究室を率いるのは、西成活裕教授です。1967年東京都生まれ。茨城県立土浦第一高校を卒業し、東京大学の理科一類に入りました。大学院の航空宇宙工学専攻で博士(工学)を取ったあと、山形大学、龍谷大学、ドイツのケルン大学を経て、東京大学に戻りました。

年できごと
1995年東京大学大学院 航空宇宙工学専攻 博士課程を修了
2009年東京大学 先端科学技術研究センター(先端研)教授
2023年4月東京大学大学院 工学系研究科 教授(今の所属は航空宇宙工学専攻)

出典:東京大学 西成研究室「教授紹介」、東京大学「研究者紹介 西成活裕」(2026年10月11日に確かめた)

コンクリートの建物の前に、東京大学 駒場IIリサーチキャンパス、先端科学技術研究センター、生産技術研究所などと書かれた白い縦長の看板が並んでいる
東京大学 駒場IIリサーチキャンパスの入口の案内(2008年)。西成先生は2009年から2023年3月まで、ここにある先端科学技術研究センター(先端研)の教授だった
写真:Jun Ohwada/CC BY 2.0(Wikimedia Commons)

本の『渋滞学じゅうたいがく』(新潮選書)は講談社科学出版賞を受けました。大学入試センター試験の数学の問題を作る委員もしていました。趣味はオペラを歌うことと合氣道あいきどうです。

最初から順調だったわけではありません。小学生のころ、渋谷の人混みで具合が悪くなって倒れたことがあります。大学では宇宙物理学者を目指し、大学院では水や空気の流れを研究しました。渋滞の研究を始めたころは、学会で発表の番になると会場から人がいなくなり、悔しくて泣いたこともあると話しています。4年以上、だれにも相手にされなかったそうです。

出典:東京大学「UTOKYO VOICES 087 社会の“流れ”をスムーズに。『渋滞学』の提唱者は現場に通う。」(2020年6月4日)

一緒に研究室を支えるのが、柳澤大地准教授です。専門は流体力学とセルオートマトンの応用で、中高生向けの講座も担当しています(下の「中高生のうちにできること」)。研究室のサイトのメンバー一覧には、日本と海外の研究者、大学院生、社会人の博士課程の学生が並んでいます。

出典:東京大学大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻「教員一覧」、東京大学 西成研究室「メンバーリスト」。研究室のサイトのメンバー一覧は2023年ごろのままなので、人数は書いていない

この研究室に入るには

飛行機やロケットの模型が並ぶ大学の学科の廊下で、人の流れの研究のパネルを見つけ、うれしそうに目を輝かせる茶髪の女子大学生。「飛行機の学科で渋滞を学ぶ」の文字。

西成研は、東京大学大学院 工学系研究科の航空宇宙工学専攻にあります。飛行機やロケットの学科の中に、渋滞の研究室があるのです。西成先生自身も、この専攻で博士号を取りました。

道流れ
東大に入る(学部から)東京大学に入る → 2年生の進学選択で工学部 航空宇宙工学科に進む → 3年生の後期に「システム学コース」を選ぶ → 4年生で研究室に配属され、卒業研究をする
高専から入る高専を卒業して、東大の工学部に編入する(航空宇宙工学科は2年生への編入)
ほかの大学から入る(大学院から)ほかの大学の理系の学部を卒業する → 東京大学大学院 工学系研究科 航空宇宙工学専攻の修士課程の入試に受かる

出典:東京大学 航空宇宙工学科「学部進学Q&A」「大学院入試Q&A」「教員一覧」、東京大学 西成研究室「西成研究室にご興味のある学生の方へ」

4年生の研究室は、研究室ごとの人数の枠をもとに、学生どうしで相談して案を作り、先生が認めて決まります。

大学院(修士課程)の研究室は、4年生のときの研究室と関係なく選び直せます。ほかの大学・学部・学科から入る人もいます。合格したあと9月下旬に希望を出し、11月中旬までに決まります。修士の定員は、先生1人あたり3名程度です。 人気の研究室には、全員は入れません。

学科を卒業した人の多くは、大学院の修士課程に進みます。修士を出た人の約2割は博士課程へ進み、ほかは機械・重工業や電機・情報の会社、自動車、鉄道、航空会社、JAXA、国の役所などで働いています。2020〜2024年の就職先には、JR東日本、JR東海、ナビタイムジャパン、トヨタ自動車、日本航空、全日本空輸などがあります。

出典:東京大学 航空宇宙工学科「卒業生進路」(2020〜2024年)。学科全体の数字で、西成研だけの数字ではない

東大そのものは東京大学の紹介に、理系の学部の選び方は理学部・工学部・情報学部ってどんな学部?にまとめました。

中高生のうちにできること

夏休みの昼、リビングのテーブルでノートパソコンのオンライン講座を受けながら、ワークシートに書きこんで夢中になる中学生の男子。「家から東大の講座へ」の文字。

いちばんのおすすめは、東京大学メタバース工学部の「ジュニア講座」です。西成研の柳澤大地准教授が、中高生向けにオンラインで渋滞学の講座を開いています。無料です。

講座いつ中身
渋滞学入門 ~クルマの渋滞編~2024年12月26日・27日ほか(2023年秋・2024年春にも)高速道路の渋滞のしくみと、セルオートマトンで交通の流れのモデルを作る
リアル“渋滞”ゲーム!~人流を最大化せよ~ Ver. 22026年8月7日(申し込みは8月6日まで)渋滞をなくす会社の新入社員になって、道を歩く人数を何人にすれば人の流れがいちばん多くなるかを計算し、本物の歩行実験のデータで確かめる

出典:東京大学「東京大学メタバース工学部ジュニア講座『渋滞学入門 ~クルマの渋滞編~』」(2024年10月7日掲載)、同「【オンライン】リアル“渋滞”ゲーム!~人流を最大化せよ~ Ver. 2」(2026年6月16日掲載)。どちらも終わった回。次の回はジュニア講座の公式サイトで確かめること

2026年8月の講座は、主な対象が中学生と高校生でした。数式で予想を立てて、実験のデータで確かめる。これは研究そのものです。

本なら、西成先生が高校生に向けて話した講義をまとめた『とんでもなく役に立つ数学』(角川ソフィア文庫)がいちばんです。東京マラソンで3万人をスムーズにスタートさせる方法など、教科書の数学が社会でどう使われるかが分かります。中学の数学を1冊で見直すなら『東大の先生! 文系の私に超わかりやすく数学を教えてください!』、高校の数学なら『東大の先生! 文系の私に超わかりやすく高校の数学を教えてください!』があります。どちらも大人のやり直し向けに書かれていますが、中学生・高校生が読んでも分かる書き方です。

出典:KADOKAWA『とんでもなく役に立つ数学』の紹介ページ(2014年12月25日発売)、東京大学 西成研究室「教授紹介」

教科でいうと、いちばん大事なのは数学です。中1の規則性と比例、中2の確率、中3の関数。この3つが、渋滞学の入口そのものです。高校に入ったら、数列・確率・微分を学びます。モデルを動かすにはプログラミング(情報)、世界の論文を読むには英語も要ります。

塾長 小池

車間距離40mは、わり算1回で出せます。教科書の問題の先に、本物の渋滞をなくす仕事があります。

まとめ

朝の混んだ駅の通路で、人の流れが自然に2つの列に分かれているのに気づき、満面の笑顔になる学ランの男子高校生。「入口は中学の数学」の文字。
  • 西成研は、東京大学大学院 工学系研究科 航空宇宙工学専攻の研究室。車・人・物の渋滞を数学と物理で解いて、なくす
  • 「前が空いていたら進む」だけのマス目のモデルで渋滞が説明でき、車間距離40mは1000÷25で出る
  • 小仏トンネルの渋滞吸収の実験、オリンピックの観客誘導、マラソンのスタート、駐車場や物流まで、研究が社会で使われている
  • 歩きスマホの実験で、2021年にイグ・ノーベル賞
  • 入る道は、東大の航空宇宙工学科から、高専からの編入、大学院から。修士の研究室は選び直せる
  • 近づく勉強は、数学(規則性・確率・関数)と、情報・英語

この記事を書いた人

小池哲平のアバター 小池哲平 ランゲージ・ラボラトリー塾長

ランゲージ・ラボラトリー塾長、東進衛星予備校 館山校オーナー。安房郡白浜町(今の南房総市白浜町)に生まれ、白浜中から安房高校へ。高2で学年82人中81位まで落ちたところから、浪人して慶應義塾大学経済学部に合格しました。リクルートで4年働いたあと2011年に1993年開校の塾を先代から引き継ぎ、2015年から館山で小中学生を教えています。2026年卒の中学3年生は30名中8名が学年1位。志学館高校のSS特待には3年続けて合格者を出しています(2024年4名・2025年5名・2026年6名)。東進館山校は2026年の共通テストで平均+218.4点(千葉県内1位)。館山・南房総の高校入試を、塾で見てきた事実と数字で書いています。
塾長のプロフィール ランゲージ・ラボラトリーについて

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