琉球大学 瀬底研究施設:温暖化で白くなるサンゴを、守って増やすための研究施設

サンゴ礁の海の中で、ウェットスーツを着た日焼けした短髪の女子大学生が、白くなったサンゴを見つめながら記録用のボードに書きこんでいる。「琉球大学の瀬底研究施設」「白くなるサンゴを守る」「館山は白化しなかった」の文字。

ランゲージ・ラボラトリーの小池です。

サンゴは、海の中の「森」です。サンゴ礁には、たくさんの魚や生き物が集まって暮らしています。そのサンゴが今、海の温度が上がって白くなり、次々に死んでいます。これを白化と言います。

沖縄本島の北、瀬底島せそこじまに、琉球大学の瀬底研究施設があります。サンゴ礁の目の前に建つ大学の研究施設で、白くなるサンゴを毎年追いかけ、どうすれば守れるか、どうすれば海にサンゴを増やせるかを研究しています。

そして、2024年に日本中のサンゴを調べた琉球大学の研究チームは、館山の海も調べていました。館山湾は、太平洋側でサンゴが群れをつくって育つ北のはしです。館山の海で育った皆さんに、いちばん先に知ってほしい研究として紹介します。

目次

ひとことで言うと、何の研究施設?

海辺の研究施設の屋外水槽で、茶色や緑のサンゴのかけらを虫めがねでのぞきこみ、夢中で観察する茶髪の女子大学生。「サンゴは藻と生きる動物」の文字。

瀬底研究施設の研究をひとことで言うと、サンゴが温暖化の海でどう生き、どう死に、どうすれば生き残れるかを、目の前の海で確かめる研究です。

まず、サンゴのしくみを1つだけ知っておいてください。サンゴは動物です。体の中に褐虫藻かっちゅうそうという小さな藻をすまわせていて、藻が光合成で作った栄養をもらって生きています。サンゴの茶色や緑の色は、この藻の色です。海の温度が高い日が続くと、藻がサンゴの体から抜けて、白い骨が透けて見えます。これが白化です。白化が長く続くと、サンゴは栄養がとれずに死んでしまいます。

瀬底研究施設には、2つの研究グループがあり、教授3人・准教授2人が研究しています。おもなテーマは次のとおりです。

研究テーマ中学生向けに言うと
白化のしくみ熱い海で、なぜ藻がサンゴから抜けるのか。白化しやすいサンゴと、しにくいサンゴは何が違うのか
サンゴの産卵サンゴは年に1回、同じ夜にいっせいに卵を産む。その日を何で決めているのか。同じ種類どうしで受精できるのはなぜか
赤ちゃんサンゴの旅卵からかえった赤ちゃんサンゴ(幼生ようせい)が、海を流れてどこの岩にくっつくのか。島と島のサンゴのつながり
深い海のサンゴ水深30mより深い、うす暗い海のサンゴ。水が冷たいので、白化からの「避難場所」になるかもしれない
温暖化に強いサンゴサンゴは高い水温に慣れることができるのか。熱に強い藻と組み合わせれば、生き残れるのか

出典:琉球大学 熱帯生物圏研究センター「サンゴ礁生物生態分類学分野」「サンゴ礁生物機能学分野」「瀬底研究施設 施設概要」(tbc.skr.u-ryukyu.ac.jp、2026年10月12日に確認)。中学生向けの言い方は小池がまとめた

瀬底研究施設は、1971年に琉球大学の臨海実験所として生まれました。今は、全国の大学の研究者が使える「共同利用・共同研究拠点」です。海から海水をくみ上げる屋外の水槽(いちばん大きいもので180トン)と屋内の水槽20基、調査の船、泊まりこめる宿舎を持ち、国内の研究者が年に約3,000人、海外から約600人が使っています。夏から秋は満室になるほどです。

出典:琉球大学 熱帯生物圏研究センター 瀬底研究施設「施設概要」。利用者の数は2015年からの5年間の年平均

門の向こうに白い3階建ての研究棟があり、「琉球大学 熱帯生物圏研究センター」の看板が立っている
琉球大学 熱帯生物圏研究センター 瀬底研究施設(沖縄県本部町の瀬底島・2015年)
写真:Kugel~commonswiki/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

動画で見る

まずは、瀬底研究施設の守田昌哉まさや准教授が、サンゴの一生を話す動画です(11分45秒)。サンゴが動物であること、年に1回のいっせい産卵、赤ちゃんサンゴが岩にくっつくまでを、絵と写真で順番に説明しています。この記事を読む前に1本見るなら、これです。

次は、琉球大学理学部の公式動画です(2分3秒)。沖縄の八重山にある日本最大のサンゴ礁、石西礁湖せきせいしょうこで、2016年の白化の前と後を撮っています。同じ海が、色のある森から白い骨の原っぱに変わります。

最後は、サンゴのいっせい産卵です(4分55秒)。琉球朝日放送が2024年6月に放送したもので、夜の海でサンゴが小さな粒を一度に放つ場面が映っています。研究者がこの夜を何年も待ち続ける理由が、見ればわかります。

動画:国立大学共同利用・共同研究拠点協議会(2024年9月)、琉球大学理学部、OKINAWA NEWS by QAB(琉球朝日放送)。いずれも YouTube 公式チャンネル

2024年、目の前の海でサンゴが白くなった

小さな調査船のへりから、澄んだ海の底に広がる真っ白になったサンゴ礁を見下ろし、言葉を失って悲しむ日焼けした男性の研究者。「生きたサンゴ22%→6%」の文字。

2024年の夏、日本の海は記録的に熱くなりました。6月ごろから11月まで、夏の平均の海水温が1〜3℃高い状態が続きました。海の温度が何日も高いままになるこの現象を海洋熱波と言います。

瀬底島のサンゴは、22%から6%へ

瀬底研究施設の目の前の海も、白くなりました。2024年9月、瀬底島のサンゴの38%が完全に白化していました。翌2025年2月に調べると、海底のうち生きたサンゴがおおっている面積は、白化の前の22%から6%にまで減っていました。白くなったサンゴの大部分が、そのまま死んだということです。

出典:琉球大学・東京大学・東北大学・東海大学ほか 共同プレスリリース「2024年度の記録的海洋熱波、沖縄から本州まで全国的なサンゴ白化を引き起こす」(2026年8月26日)。論文は Scientific Reports(2026年8月25日)

海の底で、ひだのような形のサンゴが真っ白になり、まわりで茶色のやわらかい生き物が揺れている
褐虫藻が抜けて白化したサンゴ(アメリカ・フロリダの海・2014年)。白い部分は骨が透けて見えている
写真:USGS/Public domain(Wikimedia Commons)

白化が始まったばかりの2024年8月、瀬底島と同じ本部町もとぶちょうの海を撮ったニュースです(1分59秒)。浅い海のサンゴが一面に白くなっています。瀬底研究施設の波利井はりい佐紀教授が「このまま海水温の上昇が続くと、サンゴが死んでしまう可能性がある」と話しています。その後の調査で、その心配は本当になりました。

動画:OKINAWA NEWS by QAB(琉球朝日放送の YouTube 公式チャンネル。2024年8月7日放送)

館山の海は、白くならなかった

この調査で、研究チームは日本の8か所の海を比べました。石垣島・沖縄島・高知県の竜串・和歌山県の串本・長崎県の対馬・静岡県の田子島と沼津、そして千葉県の館山です。

サンゴが受けた熱のストレスを「DHW」という数字で表します。4を超えると白化が始まり、8を超えると大規模な白化や死滅のおそれが高まります。2024年は8か所すべてで8を超えました。

場所2024年に起きたこと
沖縄県 瀬底島DHW 8.6。サンゴの38%が完全に白化し、大部分が死んだ
長崎県 対馬DHW 19.1(約40年でいちばん高い)。対馬で初めて大規模な白化
静岡県 田子島・沼津DHW 18.7・17.2。2年続けて白化し、60〜70%のサンゴが白化
和歌山県 串本多くのサンゴが白化したが、多くは回復した。台風で海水温が下がった可能性
千葉県 館山DHW 12.0を超えたのに、白化は観察されなかった

出典:共同プレスリリース(2026年8月26日、琉球大学 理学部 栗原晴子教授らの研究チーム)

瀬底島より強い熱を受けたのに、館山のサンゴは白くなりませんでした。研究チームは、白化は水温の数字だけでは決まらず、そこにどんな種類のサンゴがいるか、その海の環境、そのサンゴたちがこれまで経験してきた温度の歴史にも左右される、と見ています。館山の海のサンゴは、冬の冷たい海も夏の熱い海も生きぬいてきたサンゴです。

一方で、研究チームは注意もしています。温暖化で南のサンゴは北へ広がっていて、本州の海はサンゴの「避難場所」になると期待されてきました。ところが2024年は、本州でも多くのサンゴが白化しました。北の海も、必ずしも安全ではないということです。

サンゴを守り、増やすための研究

研究施設の室内の水槽室で、台座にのった小さなサンゴを手に取り、色を保って育っているのを見て、ほっとしてうれしそうな眼鏡の男子大学院生。「熱に強い藻と組ませて植える」の文字。

白化を調べるだけでは、サンゴは守れません。瀬底研究施設には、「どうすれば生き残れるか」に取り組む研究がそろっています。

熱に強い藻と組ませて、移植する

サンゴを人の手で育てて海に植える「移植」は、20年以上続いてきました。ところが、植えたサンゴの多くが死んでしまい、本当に役に立つのか疑問を持たれています。

高橋俊一教授は、ここに藻の力を使おうとしています。サンゴにすむ褐虫藻には、たくさんの種類があり、熱や光への強さが違います。植える場所の海に合った藻を、人の手でサンゴにすまわせてから植えれば、生き残るサンゴが増えるのではないか。2024年度には、沖縄のサンゴ・イソギンチャク・シャコガイから藻を取り出して育て、200株以上を集めました。沖縄でとった藻の株は、世界でもほとんど集められていませんでした。

出典:科学研究費助成事業(KAKEN)「環境適合型サンゴの養殖・移植技術の確立」(研究代表者 高橋俊一、2024〜2028年度)

白化を生きのびたサンゴは、ほかの種類と混ざっていた

守田昌哉准教授たちは、1998年の大規模な白化のあとに回復した瀬底島周辺のサンゴ(ミドリイシのなかま)の遺伝子を調べました。すると、オヤユビミドリイシ・ツツユビミドリイシ・サンカクミドリイシという3つの種類の間で、種類をこえた子ども(交雑こうざつ)が生まれ、遺伝子が混ざり合っていたことがわかりました。

計算すると、交雑は1998年の白化から25年のうちに起きていて、サンゴの1世代は4〜7年なので、およそ5世代にわたって続いています。白化で数が減ったとき、相手が見つからないサンゴがほかの種類と子どもを作り、遺伝子の種類を増やして、変わる環境に備えた可能性があります。研究は2025年7月、アメリカの科学誌『Current Biology』に載りました。

出典:琉球大学 プレスリリース(2025年6月10日)、JST サイエンスポータル「白化後の沖縄のサンゴ、異種間の交雑進む 琉球大など」(2025年9月9日)

灰色の水の中に、クリーム色の小さな粒がいくつも浮かび、ひとかたまりがほどけかけている
サンゴが産んだ卵と精子のかたまりが、水の中でほどけていくところ(ハワイの研究所・2016年)
写真:Narrissa P Spies/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

深い海から、赤ちゃんサンゴを呼びもどす

波利井佐紀教授は、赤ちゃんサンゴと、水深30mより深い海のサンゴを研究しています。深い海は水が冷たいので、浅い海が白化しても生き残るサンゴがいるかもしれません。そこから流れてくる赤ちゃんサンゴが、死んだ浅い海にくっついて育てば、サンゴ礁はよみがえります。どこの深い海が、どこの浅い海にサンゴを届けているのかを突きとめ、先に守るべき海の場所を決める研究を、2025年度から進めています。

ほかにも、海の中の生き物の「音」を録音して、サンゴ礁の元気さを測る研究にも取り組んできました。

出典:琉球大学 研究者データベース「波利井 佐紀」(科研費 基盤研究(A)「深場の白化避難地からの幼生供給に基づく優先サンゴ礁保全区域の解明」2025〜2029年度、「サンゴ礁生態系の変動を生物音で観測する」2017〜2020年度)

顕微鏡で見た、しずくのような形をした茶色い小さな赤ちゃんサンゴ
卵からかえったばかりの赤ちゃんサンゴ(幼生)。この姿で海を流れ、岩にくっつく場所を探す(ハワイの研究所・2014年)
写真:Narrissa Spies/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

どんな人が研究しているか

夜の屋外水槽の前で、赤いライトを手に、サンゴの産卵の瞬間を逃すまいと歯を食いしばって見張る研究者の女性。「産卵の夜を何年も待つ」の文字。

瀬底研究施設で、サンゴにかかわる研究を率いるのは、次の先生たちです。

先生研究していること
波利井 佐紀 教授赤ちゃんサンゴ、深い海のサンゴ、白化のあとに回復できない理由。東京大学で博士(理学)
高橋 俊一 教授白化のしくみ、いっせい産卵の合図、藻との共生、熱に強いサンゴの移植。オーストラリア国立大学でラボリーダーを務めた
守田 昌哉 准教授サンゴの卵と精子が同じ種類どうしで出会うしくみ、白化のあとの交雑
野澤 洋耕 教授サンゴ礁の生き物の生態(サンゴ礁生物生態分類学分野)

出典:琉球大学 熱帯生物圏研究センター 各分野のページ、琉球大学 研究者データベース「波利井 佐紀」「高橋 俊一」。学生の数は公式に出ていないので書いていない

同じ琉球大学の理学部(西原町の千原キャンパス)にも、サンゴの研究室があります。2024年の海洋熱波の調査をまとめた栗原晴子教授の研究室は、海の酸性化や温暖化がサンゴやウニ、貝にどう効くかを、水槽の実験と海の調査で調べています。栗原教授と、サンゴの生態と体のしくみを研究する中村崇准教授は、瀬底研究施設の研究グループにも加わっています。

出典:琉球大学 理学部 海洋自然科学科 生物系「研究室一覧」、栗原研究室ウェブサイト、熱帯生物圏研究センター「サンゴ礁生物生態分類学分野」

ふつうの研究室は、教授1人と学生で作ります。瀬底研究施設は、サンゴ礁の目の前に、いくつもの研究グループと水槽と船が集まった大学の研究施設です。全国や海外の研究者も泊まりこんで使います。近畿大学の水産研究所と同じく、1つの研究室とはここが違います。

この研究施設に近づくには

家の机で、壁に貼った日本地図を本州から南の島まで指でたどり、遠さに少し心細そうな館山中の女子。「大学院から沖縄へ来る道も」の文字。

瀬底研究施設は研究室ではないので、「瀬底研究施設に入る」という入試はありません。学生として近づく入口は2つです。

道流れ
琉球大学に入る(学部から)理学部 海洋自然科学科 生物系に入る → サンゴ礁や西表島の森で、生き物を野外と実験で学ぶ → 3年生の後期からゼミ、そのあと研究室で卒業研究。サンゴなら栗原研・中村研など
大学院から入る(ほかの大学からも)理系の大学を卒業する → 琉球大学大学院 理工学研究科 海洋自然科学専攻(修士)の入試に受かる → 熱帯生物科学講座で、瀬底研究施設の先生(波利井・高橋・守田・野澤ほか)の指導を受ける

出典:琉球大学 理学部 海洋自然科学科 生物系「受験生の皆様へ」「カリキュラム」、熱帯生物圏研究センター「大学院進学をお考えの方へ」、琉球大学大学院 理工学研究科(博士前期課程)令和9年度 学生募集要項

大学院の入試は年に3回あります。2027年4月に入学する人なら、推薦が2026年7月1日、第1期が8月18〜19日、第2期が2027年3月1日でした。研究施設は大学院からもう一度選び直せるので、ほかの大学の理学部・農学部・水産の学部で生物を学び、大学院で沖縄に来る道もあります。理学部の生物系も、学生の多くは沖縄県外から来ています。

出典:琉球大学大学院 理工学研究科(博士前期課程)(理学系)令和9年度 学生募集要項(2026年5月)、理学部 海洋自然科学科 生物系「受験生の皆様へ」。入試の日程は年によって変わるので、公式サイトで確かめること

理学部 海洋自然科学科 生物系の紹介動画です(32分12秒)。琉球大学の入試課が出しているもので、どんな授業や実習があるか、どんな研究室があるかを、先生たちが説明しています。受験を考えはじめたら、通して見てください。

動画:琉大入試課(琉球大学の YouTube 公式チャンネル。2026年2月公開)

中高生のうちにできること

岩の多い館山の磯の浅い海で、スノーケリングから顔を上げ、サンゴを見つけた興奮で満面の笑顔の男子中学生。「まず館山の海でサンゴを」の文字。

いちばん身近なのは、館山の海でサンゴを見ることです。館山湾は、太平洋側でサンゴが群れをつくって育つ北のはしで、黒潮の暖かい水がここまで届いています。沖ノ島のまわりの浅い海では、スノーケリングでサンゴが見られます。2024年に研究チームが調べた8か所の1つが、この館山です。

出典:環境省・日本サンゴ礁学会『日本のサンゴ礁』(2004年)序章、共同プレスリリース(2026年8月26日)

岩の多い磯の向こうに、白い波の立つ青い海が広がっている
千葉県館山市の沖ノ島の磯(2026年1月)。このまわりの浅い海で、サンゴが見られる
写真:おにく/CC0(Wikimedia Commons)

館山のすぐ北、鋸南町の勝山沖の東京湾を、日本テレビの水中班が撮った映像です(4分4秒)。約30年前に「東京湾で初めて見つかった」と騒がれたサンゴが、今は海の底を埋めるほど広がっています。南の海の魚も増えています。温暖化が、館山のまわりの海を変えているところです。

動画:日テレNEWS(日本テレビの YouTube 公式チャンネル。2024年8月)

見る・聞く・参加するいつ・だれが
琉球大学 理学部 オープンキャンパス毎年夏。2026年は7月19日(日)、対面・予約制。学科の説明、研究紹介、在学生との懇談
瀬底研究施設 一般公開「大学の研究施設を見てみよう!」毎年冬に案内が出る(2025年・2026年は2月にお知らせ)。サンゴの話とタッチプール。子どもから大人まで
瀬底研究施設 公開臨海実習大学生になったら。全国の大学の学部生・大学院生が、4泊5日でサンゴ礁の生き物をスノーケリングで観察し、遺伝子を調べる(2026年は9月14〜18日)

出典:琉球大学 理学部「オープンキャンパス」、熱帯生物圏研究センター 瀬底研究施設「お知らせ」(2026年10月12日に確認)。日程は変わることがあるので、行く前に公式サイトを確かめること

サンゴを研究するには、教科が全部つながっています。38%が白化した、22%が6%になった、という割合は数学です。DHW は「どれだけ高い温度が、何週間続いたか」を足し合わせた数字で、グラフの面積の考え方そのもの。光合成と共生は理科の生物、海水の温度や酸性化は理科の化学と地学です。そして、サンゴの研究は世界中の研究者と英語で論文を読み合います。中学生のうちは、数学の割合とグラフ、理科の生物から逃げないこと。これが瀬底の海にいちばん近づく勉強です。

塾長 小池

館山の海のサンゴは、瀬底島より強い熱を受けても白くなりませんでした。なぜなのか、まだ誰も答えを出していません。その答えを出すのが、皆さんかもしれません。

まとめ

学校の理科室で、白いサンゴの骨の標本を両手で持ち、目を輝かせて静かにうれしそうな館山中の女子。「答えを出すのは皆さんかも」の文字。
  • 琉球大学の瀬底研究施設は、研究室ではなく、沖縄の瀬底島のサンゴ礁の前に建つ大学の研究施設。全国・海外の研究者も使う
  • サンゴは体の中の藻から栄養をもらう動物。海が熱くなると藻が抜けて白化し、長く続くと死ぬ
  • 2024年の海洋熱波で、瀬底島の生きたサンゴは22%から6%に減った。一方、館山はDHW 12を超えても白化しなかった
  • 熱に強い藻と組ませて移植する研究、白化のあとの交雑、深い海から赤ちゃんサンゴを届ける研究で、サンゴを守り増やす道を探している
  • 学生として近づく入口は、理学部 海洋自然科学科 生物系(学部から)か、理工学研究科 海洋自然科学専攻(大学院から)
  • 中高生は、まず館山の海でサンゴを見ること。近づく勉強は、数学・理科・英語

この記事を書いた人

小池哲平のアバター 小池哲平 ランゲージ・ラボラトリー塾長

ランゲージ・ラボラトリー塾長、東進衛星予備校 館山校オーナー。安房郡白浜町(今の南房総市白浜町)に生まれ、白浜中から安房高校へ。高2で学年82人中81位まで落ちたところから、浪人して慶應義塾大学経済学部に合格しました。リクルートで4年働いたあと2011年に1993年開校の塾を先代から引き継ぎ、2015年から館山で小中学生を教えています。2026年卒の中学3年生は30名中8名が学年1位。志学館高校のSS特待には3年続けて合格者を出しています(2024年4名・2025年5名・2026年6名)。東進館山校は2026年の共通テストで平均+218.4点(千葉県内1位)。館山・南房総の高校入試を、塾で見てきた事実と数字で書いています。
塾長のプロフィール ランゲージ・ラボラトリーについて

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