英検準1級の単語帳、パス単とEXは本番にどれだけ出る?過去3回の語彙問題54問で確かめた

机に単語帳を2冊並べ、英検の過去問の用紙を手に、どちらに載っているか見比べて目を丸くする高校生。「パス単とEX どっちが出る?」「決め手は何周したか」の文字。

ランゲージ・ラボラトリーの小池です。

英検準1級の単語帳は、大きく2冊あります。旺文社の『でる順パス単』(以下、パス単)と、ジャパンタイムズの『出る順で最短合格!英検準1級単熟語EX』(以下、EX)。

塾でも聞かれます。「パス単とEX、本番でどっちが出るの?」

「たぶんこっち」で答えたくない。だから確かめました。本番の語彙問題と、2冊の見出し語を1語ずつ突き合わせました。

このページについて
  • 読んでほしい人:英検準1級を受ける高校生・中学生、単語帳選びで迷っている人
  • 分かること:パス単とEXを1冊仕上げると本番の語彙問題で何問が「見たことがある単語」になるか、外れやすいところ、単語帳の使い方
目次

結論:EXで約12問、パス単で約8問が「見たことがある単語」になる

家の机で、丸のついた英検の過去問の用紙を前に、指を折って数えながら目を輝かせる高校生の男子。「18問のうち何問を知ってる?」の文字。

先に結論です。

準1級の一次試験、大問1(語彙・18問)。過去3回分の54問で、正解の語が単語帳の見出しに載っていたのは、こうなりました。

数え方EX(2,412項目)パス単(1,900項目)
正解の語が見出しにある35/54(65%)25/54(46%)
18問に直すと約12問約8問
派生語・近い形まで含める41/54(76%)31/54(57%)
18問に直すと約14問約10問
選択肢の語が見出しにある116/216(54%)90/216(42%)

本番の語を多く含んでいたのはEX。 EXを1冊仕上げると、18問のうち約12問は、正解の単語を見たことがある状態で本番に入れます。

ただし、パス単がダメという話ではありません。理由はこの先で書きます。

調べ方

図書館の机で、長い単語リストの紙の山と過去問を前に、肩を落として途方にくれる高校生の女子。「1語ずつ、突き合わせる」の文字。
  • EX:『出る順で最短合格!英検準1級単熟語EX(第2版)』の見出し語 2,412項目
  • パス単:『でる順パス単 英検準1級(5訂版)』の見出し語 1,900項目
  • 本番:準1級一次の大問1(語彙18問)を3回分、計54問。2025年度第2回・2025年度第3回・2026年度第1回
  • 照合:正解の語を原形に戻して、見出し語と同じかを見ました。見出しが派生語の形で載っているもの(例:本番は commuter、単語帳は commute)は別に数えました。選択肢も4つ×54問=216語を同じように照合しました

EXの見出しの一覧は、こちらのブログで公開されているものを使いました:英検準1級単熟語EX 単語一覧(学びたがりブログ)

どちらも、本の中の派生語の欄や例文までは見ていません。見出しだけで数えています。

回ごとの結果

回EXパス単
2025年度第2回13/189/18
2025年度第3回12/189/18
2026年度第1回10/187/18

3回とも、EXのほうが2〜4問多い結果でした。

EXにだけ載っていた正解の語は12語。tentative、collide、autonomy など。パス単にだけ載っていた語は2語(enroll、compress)でした。

差の大部分は「語数」

教室の後ろの席で、厚さの違う単語帳を2冊両手に持って見比べ、ほおをふくらませて納得いかない顔をする高校生の男子。「厚いほうが当たるだけ?」の文字。

EXは2,412項目、パス単は1,900項目。EXのほうが500項目ほど多い。

100項目あたり何問当たったかで比べると、EXは1.45問、パス単は1.32問。ほとんど同じです。

つまり、EXが多く当たったのは、主に載っている語が多いから。どちらも「出る順」で、準1級のど真ん中の単語を集めています。当たった語も、remote、fatigue、accommodate のように、2冊とも載っている語が多くを占めていました。

それに、比べたのは3回分・54問です。1回あたり2〜4問の差。次の回でひっくり返ることもあり得る差です。

選択肢の半分を知っていれば、消去法が効く

試験会場の机で、4つの選択肢のうち3つに次々と斜線を引き、集中した目で残りの1つを見つめる高校生の女子。「3つ消せば、残りが正解」の文字。

語彙問題は4択です。正解の語を知らなくても、ほかの3つを知っていれば選べます。

EXの見出しには、選択肢216語のうち116語、約半分が載っていました。

実際に、正解の語はEXの見出しになかったのに、ほかの3つは全部見出しにあった問題が5問ありました。知っている3つを消せば、残りが正解。

EXで、正解を知っている(派生語まで含む)か、消去法で選べる問題を合わせると、54問のうち44問(81%)。18問に直すと、約15問です。

単語帳の1語1語は、正解を選ぶためだけのものではありません。間違いの選択肢を消すための単語でもあります。

句動詞(熟語)は当たりにくい。別に固める

問題EXパス単
単語(1〜14番)28/4220/42
句動詞・熟語(15〜18番)7/125/12

大問1の最後の4問は、句動詞(熟語)です。take on、rule out のような「動詞+小さな語」。ここはどちらの単語帳でも当たりにくい。

外れた語は、shoot down、get down、make for、slip away。EXには get down to ~(〜に取りかかる)は載っていますが、本番で問われたのは別の意味でした。

句動詞(熟語)は、組み合わせが多すぎて単語帳1冊では拾いきれません。固め方は3つです。

1. 単語帳の熟語のページを、単語とは別に回す

EXもパス単も、後ろのほうに熟語のまとまりがあります。単語と一緒に「最初から順番に」回すと、熟語はいつも後回しになる。熟語のページだけの周回を、別に決めて回す。 EXでは、熟語の正解12問のうち7問が、この熟語のまとまりに載っていました。

2. 過去問の15〜18番は、選択肢の4つ全部を覚える

1回分の15〜18番には、選択肢の熟語が16個あります。正解の4つだけでなく、間違いの選択肢も全部覚える。 どれも準1級で問われる水準の熟語です。

まなぶ君の英検の過去問(準1級は3回分)は、大問1の全問に解説があり、間違いの選択肢の語にもカードが付いています。解いたあと、そのまま選択肢の語を覚えられます。

3. 後ろの小さな語のイメージで、推測する

down(下へ・おさえる)、away(離れて・消えて)、out(外へ・最後まで)、up(上へ・すっかり)。熟語の意味の半分は、後ろの小さな語が決めています。このイメージを持っていれば、知らない組み合わせでも意味が推測できます。shoot down(撃ち落とす→はねつける)、slip away(すべって離れる→いつの間にか過ぎ去る)のように。

長文やリスニングで出会った熟語は、自分の単語帳の熟語のページに書き足していきます。

どちらの単語帳にもなかった単語

電車の座席で単語帳と長文の問題を開き、知らない単語の上で指を止めて、しょんぼりと眉を下げる高校生の男子。「どの単語帳にもない語がある」の文字。

2冊とも、見出しにも派生語にもなかったのは13語。evoke、anatomy、turbulence、portfolio など。

見たことはあるけれど、「出る順」の単語帳には入りにくい語です。ここを単語帳だけで全部拾うのは無理。拾いにいくなら、過去問と長文の中で出会った語を、自分の単語帳に足していきます。

どの単語帳を選ぶかより、何周したか

夜の自分の部屋で、ボロボロに使い込んだ単語帳の✕の付いた単語をにらみ、悔しさに歯を食いしばる高校生の女子。「✕が消えるまで、もう一周」の文字。

数字をまとめると、こうです。

  • EXを1冊仕上げると、本番の語彙18問のうち約12問は、正解の単語を見たことがある。派生語まで覚えると約14問
  • パス単なら約8問。派生語まで覚えると約10問
  • 100項目あたりで比べると、2冊はほとんど同じ

ただし、これは1冊を仕上げたらの話です。見出しを1回眺めただけでは、本番で思い出せません。EXを半分で止めた人より、パス単を✕がなくなるまで回した人のほうが、本番では強い。

だから、小池の答えはこうです。

  • もう持っている単語帳があるなら、乗り換えずにそれを回す
  • 余裕を持って取りにいくなら、語数の多いEX
  • まなぶ君でも、準1級の単語を回せる。 スマホで○×を付け、✕の語だけを何周でも回せる

単語帳の回し方は、こちらに書きました。

英検のほかの級の目安と、受ける時期はこちら。

まとめ

海の見える堤防の上で、使い込んだ単語帳を片手に高く掲げ、やり切った笑顔を見せる高校生の男子。「1冊を、やり切る」の文字。
  • 英検準1級の語彙問題(大問1)3回分54問を、EXとパス単の見出し語と照合した
  • 正解の語が見出しにあったのは、EXが35/54(65%)、パス単が25/54(46%)。18問中、約12問と約8問
  • 差の大部分は語数。100項目あたりではEX 1.45問、パス単 1.32問でほとんど同じ
  • 選択肢の約半分を知っていれば、消去法が効く
  • 句動詞(熟語、15〜18番)はどちらでも当たりにくい。熟語のページを別に回し、過去問の選択肢を全部覚え、後ろの小さな語のイメージで推測する
  • どの単語帳を選ぶかより、1冊を✕がなくなるまで何周したか

ランゲージ・ラボラトリー 小池

この記事を書いた人

小池哲平のアバター 小池哲平 ランゲージ・ラボラトリー塾長

ランゲージ・ラボラトリー塾長、東進衛星予備校 館山校オーナー。安房郡白浜町(今の南房総市白浜町)に生まれ、白浜中から安房高校へ。高2で学年82人中81位まで落ちたところから、浪人して慶應義塾大学経済学部に合格しました。リクルートで4年働いたあと2011年に1993年開校の塾を先代から引き継ぎ、2015年から館山で小中学生を教えています。2026年卒の中学3年生は30名中8名が学年1位。志学館高校のSS特待には3年続けて合格者を出しています(2024年4名・2025年5名・2026年6名)。東進館山校は2026年の共通テストで平均+218.4点(千葉県内1位)。館山・南房総の高校入試を、塾で見てきた事実と数字で書いています。
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