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中学2年生の悩みに中だるみというものがある。
勉強に身が入らないのだ。
学校生活に慣れ余裕が生まれる。
部活も楽しくなるし、友達ともなかよくなってくる。
勉強以外のことが楽しくなってくる。
また、属にいう反抗期がきやすい。
これまでは周りの言う事を素直にやってきた。
学校の先生が「1日90分勉強しろ」といえば
それを目指して勉強したし
親の言うことも素直に聞いた。
しかし、中2前後になると自分で考えるようになる。
なんで勉強しているんだろう?
こんなものが何の役に立つんだろう?
面白くないし。
言われたことを何も考えずにやっていた状態から
脱皮しようとする。
勉強以外が楽しくなる、自我の芽生えが重なって中2の中だるみがおこる(のだと思う)。
塾生を見ていても中1はまだ純真無垢という感じでこちらの話をよく聞く。
やる気も感じる。
しかし、中2になると、なんだか疲れているし、やる気がない子がでてくる。
スマホに溺れる子も多い。
勉強も最低限。マストなものだけやり、主体的に自分からやることが少なくなってくる。
いやマストなものさえやらない子もでてくる。
自分自身は中2のときにどうだったろうか。
実は僕もものすごく中だるみした。
塾の帰りの迎えの車の中で、「なんで勉強するの?」「これってどう役にたつの?」「やってもやっても成績あがんないし。めんどくさい。つまらない。」
そんなことを言っていたと思う。
母はなんで勉強するのか、どう役に立つの→「さあー、なんでなんだろうね?」
やっても成績あがんない。→「成績を上げるかどうかを決めるのは自分」という回答でどうにも腑に落ちなかった。
自分の成績は学年80人中10位だった。
中1のときは。しかし中2で中だるみして成績が落ちる。
27位ぐらいまでおちたと思う。
しかし中3で高校受験があるし、落ちたらやだし、ということでまた勉強するようになり最高で6番までいけた。
成果がでると面白かったし、高校入試というわかりやすい目標があるのは良かった。
ただ「なぜ勉強するのか?」という疑問に対する答えは自分の中で出てはいなかった。
だから高1になり、最初は頑張った。
レベルの高い同級生たちが集まっているのだから、今まで通りでは通用しないだろう。
ビビリから勉強した。
すると思いの外、結果がでた。
高1は最高で学年10位(320人中)。
でも高2でまた中だるみして、下から2番まで下がった。
中2のときと比べさらにひどい中だるみだった。
いや正確には自分の感覚は変わらなかったのだが、
中学の先生に比べ、高校の先生は管理・監視をしない。
中学は怒られたくないし、
最低限宿題をこなす程度のものはやった。
でも高校では、宿題もこなさないし授業中は大半を寝て過ごしていた。
今考えると、中2のころになぜ勉強するのか?という答えが出なかったまま来ていたことが高2の中だるみにつながったと思う。
高3でもこの気持ちは変わらず、野球チームをみんなで作ってあそんでいた。
でも仲のいい同級生が進路の話をしだす。
大学にいく、専門に行く、○○になる。
いろんな進路があるんだなーと思った。
そして何も考えていない自分に焦る。
ファッションに興味があったころだったので、アパレルはどうか?と考えたこともあった。
おばが販売員だったから話を聞くと、立ち仕事、稼げない、稼いで服は土日に買いに行くのがいい。
売るのが楽しいわけではなかった、という話を聞き、
それもそうだと思った。
美容師になろうと考え(当時はカリスマ美容師ブーム。キムタクビューティフル・ライフのころ)、
代官山に髪の毛を切りに行ったりもしていた。
しかし、ファッション好きはたくさんいるしレッドオーシャン。
この業界の中で自分が勝っていけるのか?
自信が持てなかった。
美容師はトップの一握りは楽しく働いているが、
そうでないとそれほど楽しくないのではないかと考えていた。
(実際どうかは知らないが。)
土日に働くのも、後々嫌になりそうだと思った。
次は心理テストが好きだったから臨床心理士。
メンタリストDaiGoのような相手の考えていることを見抜けるのが格好いいと思い、
地元で臨床心理士の資格をもち、精神科に勤務している方の話を聞きに行った。
そしたらその方は、とても楽しそうに仕事をしている感じもせず、稼げていないという話を聞いた。
「心理士なんてやめたほうがいいよ。ワリに合わない」
働いている職場の空気もどんよりしているように感じた。
自分は稼ぎたい、そして活躍したいという思いがあるんだと感じた。
将来なりたい職業を決め、
そこから逆算して専門に行くか、大学に行くか、
どの学部に行くかを決めるというものだと考えていたのだが、
どうにも肝心の職業がきまらない。
だから、その手前も決まらないと思っていた。
そんな中で大学図鑑と出会った。
大学図鑑にかかれていたことは、僕のモヤモヤを吹き飛ばすものだった。
早稲田、慶応、上智はかっこいい。
稼げる。まだまだ学歴社会だ。
キラキラした大学生活を過ごせる。
やりたいことから逆算して大学を選ばなくてもいい。
行ってから考えればいい。
そんな言葉は新鮮だった。
「学歴社会は崩壊した。好きなことを仕事にしよう。」
母からもメディアからもそう言われていたような気がしていた。
それが正しい考え方なのかと思っていた。
大学図鑑にかかれていたことは僕にとっては新しい考え方だった。
だから、同級生たちは大学を受験するんだ。
そう考えるとずいぶんと納得が行った。
安房高校の同級生たちはがんばり屋で尊敬していた。
たしかに、早く進路を決めた○○高校の生徒たちよりも、
どんな進路を選んだにせよ、
基礎的がんばり力が高い、
意識が高い人の方がどんな仕事をやっても成功するのだろう。
そこで自分なりの勉強する意義が見つかった。
「稼ぐ、モテる、成長する」だ。
そのことに気がついたときは高3の10月だった。
2月の受験まで猛勉強をしたが、
間に合わず浪人した。
浪人生活で自分はだいぶ成長できたので、
結果としては良かったのだが、
予備校の代金、寮、生活費で200万円はかかった。
もしも中だるみしなければ、
浪人の1年はなかったのかもしれない。
今振り返って言えることは、
中だるみをしたときに、あまりにも成績を下げ過ぎると、
(というか積み重ね教科がダメになると)後から挽回が効かなくなる。
中だるみしている中学生は、なぜ勉強しているのか?なんなのために自分は生きているんだろう?という根源的な悩みをもっているかと思う。
迷ったときはたくさん本を読み、いろんな人に会い、話を聞く。
自分で考える。考えたものをぶつけてみる。
とにかく行動することで、自分なりの考えを持てる。
そこを曖昧にごまかすと、必ず後でしっぺ返しがくる。
一方で、中だるみしてやる気がないとしても、
積み重ね教科だけ(英語と数学)は勉強を継続しておくべきだと思った。
自分はある程度はしていたので挽回はできた。
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