上智・東京理科大に行くなら:東進の受講ルート

東進館山校の受講ブースで、志学館高校の制服の男子が、首にヘッドホンをかけ、グラフの描かれたノートを手に、やることが決まって口を結んで前を見すえている。「早慶上理の「上理」」「上智・理科大の受講ルート」「上智の英語はTEAP」の文字。

ランゲージ・ラボラトリーの小池です。

東進の映像授業は、受ける講座を自分で選べます。でも講座の数が多すぎて、「上智に行きたい。で、何から取ればいいの?」で手が止まる人がたくさんいます。そこで志望校ごとに、教科ごとの基本のルートを1本だけ大きく示し、ほかのコースは「こういう人はこちら」と短く添えるシリーズを書いています。

今回は上智大学と東京理科大学。「早慶上理」とひとまとめに呼ばれますが、入試の中身はまるで違います。上智は英語をTEAPのスコアで見る大学、理科大は数学と理科で勝負する大学です。だからこの記事は、教科ごとに上智と理科大を分けて書きます。

ルートのもとにしたのは、東進ハイスクールWikiの「志望校別定番講座セット」です。上智のページは2024年の更新で古く、東京理科大のページはまだ作られていません。そこで、どの講座も東進ドットコムの2026年度の講座案内で確かめ、理科大は講座案内と大学の公式の入試情報から組み立てました。

目次

上智と理科大、入試で違うところ

東進館山校の受講ブースで、安房高校の制服の高2男子が、左手に英語の長文のプリント、右手に数学と物理のノートを持って見比べ、眉を寄せて考え込んでいる挿絵。文字「早慶上理でも中身が違う」

上智大学(偏差値は看護学科の52.5を除いて57.5〜65.0。法・経済・総合人間科学の6学科が65.0)と東京理科大学(昼間の学部は偏差値57.5〜62.5)。入試の形を並べると、取る講座が分かれるところが見えてきます。

比べるところ上智(文系)上智(理工学部)東京理科大
英語大学の英語の試験はない。TEAPのスコアで見る(TEAP方式)同じくTEAPのスコア大学の試験(B方式)で英語を解く
国語古文・漢文まで出るないない(理工系の学部)
社会・数学日本史・世界史・数学から1つ(学科で違う。経済学科(文系)は数学)数学(数学Ⅲ・Cまで)数学(数学Ⅲ・Cまで)
理科ない物理・化学・生物から2科目多くの学科で1科目(物理学科・建築学科・機械工学科などは物理。数学科は理科なし)
ほかの方式学部学科試験と共通テストの併用、共通テスト利用同じ共通テストのA方式、創域理工学部の一部の学科はS方式

上智の一般選抜は「TEAPスコア利用方式」「学部学科試験・共通テスト併用方式」「共通テスト利用方式」の3つで、国際教養学部を除くすべての学科がこの3つを行います。TEAP方式では入試の日に英語の試験がなく、前もって受けたTEAPのスコアが英語の点になります。使えるのはTEAP(TEAP CBT)だけで、読む・聞く・書く・話すの4技能がそろったスコアが要ります。

つまり上智は、英語はTEAPのスコアを早めに取っておき、試験の日は国語と社会(理工なら数学と理科)で勝負する入試です。理科大は、英語・数学・理科を大学の試験で解く、まっすぐな理系の入試です。

出典:偏差値は河合塾 Kei-Net「偏差値(ボーダーライン)」2027年度入試(学部学科ランク)。上智の試験科目は上智大学 入学センター「新学習指導要領適用に伴う、2025(令和7)年度入学試験における試験科目等の変更について」の一般選抜の試験科目、方式とTEAPの扱いは河合塾 Kei-Net「上智大学 一般選抜の特徴」(2027年4月入学)。理科大の方式は東京理科大学「一般選抜」(2027年度)、B方式の科目は河合塾 Kei-Net「東京理科大学 入試科目」(2027年度)。経営学部はB方式の科目が違う。くわしくは大学図鑑の上智・理科大の記事。

英語:上智はTEAP、理科大は長文を読む力

夜、自分の部屋の机で、翔凜高校の制服の高2女子が、ヘッドホンをつけてノートパソコンに向かい、英語で話す練習をしながら、言えたことにうれしそうに笑っている挿絵。画面は本人の方を向いている。文字「上智の英語はTEAPで決まる」

どちらの大学も、土台は同じです。長い英文を、1文ずつ構造をとって正確に読む力。基本のルートは、西きょうじ先生の「飛翔」のシリーズを軸にします。

順番講座どんな人に
1ダイナミック英文法講義文法の問題を「なんとなく」で解いている人。入試の文法を、読むのに使える形で整理し直す
2飛翔のための英文読解講義(標準)偏差値50〜60の人。1文ずつ構造をとって、正確に読む練習
3飛翔のための英文読解講義(応用)偏差値60前後から。論理を追って、長文を最後まで読み通す
4(上智)TEAP対策講座TEAPで点を取る講座。目標はCEFRのB1以上。PCで話す・書くの練習と添削2回、オンラインの英会話4回がつく

理科大は3までで土台ができます。そのあとは、理科大の過去問で時間の使い方を整えます。

上智は、TEAPのスコアを出願までにそろえておくことがすべての前提です。Wikiの上智のページ(2024年9月更新)は「東進にTEAP対策の講座がない」として英語の欄を空けていますが、2026年度の講座案内には「TEAP対策講座」があります。4の講座は、3までで読む力ができてから取ると効きます。TEAPを受ける回は、担任と相談して決めてください。

こういう人はこちら

  • 英語が苦手で、基礎からやり直したい:今井宏(いまい ひろし)先生の「今井宏の英語E組・スタートダッシュ教室」から「今井宏の英語A組・上級者養成教室」までの5段。今の力に合わせて、D組やC組から入ってかまいません
  • TEAPの「書く」「話す」が不安な人(上智):「飛翔のための英語表現(必修編)」→「飛翔のための英語表現(応用編)」で、英語で書く力を先に作る
  • 理科大のA方式(共通テスト)も使う人:「大学入学共通テスト対策 英語Listening&Reading 基礎力練成」→「大学入学共通テスト対策 英語Listening&Reading 実力完成」

数学:理科大と上智の理工は数学Ⅲまで

東進館山校の受講ブースで、木更津高校の制服の高2女子が、ノートに曲線のグラフを描きながら入試の数学の問題に食らいつき、解き方が見えて目を見開いている挿絵。文字「理系は数学Ⅲが勝負」

理科大と上智の理工学部は、数学Ⅲ・数学Cまでが試験の範囲です。理科大の数学科はB方式で数学が200点と、英語の2倍の重さがあります。上智の文系は、経済学科(文系)と看護学科が数学必須、法学部・外国語学部・総合グローバル学部・教育学科などは日本史・世界史・数学から1つを選びます。

基本のルートは、志田晶(しだ あきら)先生の講座です。

順番講座どんな人に
まず(必要な人だけ)今から始める受験数学(文理共通)〜テーマ別数学への準備〜教科書はひと通り終えたが、受験の数学はこれからの人
1テーマ別数学(文理共通)基本問題は解けるのに、入試の応用問題で手が止まる人。上智の文系で数学を使う人はここまで
2(理系)テーマ別数学(理系)理科大・上智の理工学部を受ける人。数学Ⅲの範囲(準備の「今から始める受験数学(理系)」もある)

志田先生は、公式や解き方に「なぜそうなるか」の意味を持たせる授業をします。覚えた解き方が入試で使えない、という人に合います。

こういう人はこちら

  • 数学に自信がある人、理科大の数学科・物理学科のように数学で稼ぎたい人:長岡恭史(ながおか やすふみ)先生の「数学ぐんぐん[基本編]」→「数学ぐんぐん[応用編]」と「微積もぐんぐん[理系微積分+α]」の基本編・応用編。または青木純二(あおき じゅんじ)先生の「数学の真髄−基本原理追究編−文理共通 PART1/PART2」→「数学の真髄−基本原理追究編−理系」
  • 数学が苦手で、学校の単元から固めたい人:大吉巧馬(おおよし たくま)先生の「高等学校対応 数学」の単元ごとの講座で、つまずいた単元を直してから志田先生のルートへ

4人の先生の違いは、それぞれの先生の記事の「数学の4人の使い分け」にまとめています。

国語:上智の文系は古文・漢文まで

東進館山校の白い長机で、志学館高校の制服の高3男子が、縦書きの古文の文章に夢中になって読みふけっている挿絵。机の端には漢文の句法のノート。文字「上智の国語は古文・漢文も」

理科大の理工系の学部と上智の理工学部は、国語の試験がありません。理系の人は、国語の講座は取らなくていいです。その時間を数学と理科に回します。

上智の文系は、TEAP方式でどの学科も国語を解きます。範囲は現代文に加えて古文・漢文まで。英語をTEAPで先に済ませるぶん、国語は試験の日の大きな科目です。

現代文(上智の文系)

基本のルートは、林修(はやし おさむ)先生の講座です。Wikiの上智のページも林先生のコースを1番目に挙げています。

順番講座どんな人に
1高2ハイレベル現代文トレーニング高2。ある程度読める人が、難関大の文章の読み方を身につける
2ハイレベル私大現代文トレーニング高3。上智など難関私大の現代文で点を取る
3上智大対策現代文(TEAP利用型)高3。上智の現代文の問題で、根拠の見つけ方と選択肢の選び方を固める(10回)
  • 現代文を基礎から固めたい人:宗慶二(そう けいじ)先生の「現代文基礎トレーニング」→「現代文トレーニング」→「私大現代文読解」

古文と漢文(上智の文系)

Wikiの上智のページには古文・漢文の講座がありません。講座案内で、対象に上智が書かれている講座を選びました。古文は、栗原隆(くりはら たかし)先生の講座で段を踏みます。

科目順番講座
古文1古典文法強化ゼミ(文法があやしい人。10回)
古文2基礎強化古文(古文の力はまだこれから、の人)
古文3トップレベル私大古文(早稲田・上智など私立の難関の古文で点を取る)
漢文1漢文入門(漢文の基礎を固める)
漢文2漢文読解(上位・難関私大対策)(高3。上智など難関私大の漢文。5回)

漢文は、句法を覚えれば短い時間で点になる科目です。後回しにせず、古文と並べて進めてください。

社会と理科:上智の文系は日本史か世界史、理系は理科

東進館山校の受講ブースで、安房高校の制服の高3女子が、物理と化学の分厚い問題集を2冊抱え、口をへの字にして途方にくれている挿絵。文字「上智の理工は理科2科目」

上智のTEAP方式で選べる社会は、日本史と世界史だけです。地理・政治経済では受けられません(共通テストを使う方式は別)。理系は、上智の理工学部が理科2科目、理科大は多くの学科が1科目です。上智の理工を受けるなら、理科は2科目そろえると決めて、早めに2つ目に手をつけてください。

日本史(上智の文系)

順番講座どんな人に
1スタンダード日本史探究 PART1/PART2日本史の流れを、入試に向けてひと通り学ぶ
2難関私大日本史演習高3。上位〜難関私大の日本史で高得点を狙う

どちらも金谷俊一郎(かなや しゅんいちろう)先生の講座です。

世界史(上智の文系)

基本は、加藤和樹(かとう かずき)先生の「スタンダード世界史探究 PART1/PART2」です。Wikiの上智のページにある「ハイレベル世界史」は、2026年度の講座案内にありません。

  • 大きな流れと「なぜそうなったか」の因果でつかみたい人:荒巻豊志(あらまき とよし)先生の「スタンダード世界史Ⅰ〜Ⅳ」「Ⅴ〜Ⅷ」「Ⅸ〜Ⅻ」

理科(上智の理工・理科大)

科目基本の講座こういう人はこちら
物理やまぐち健一(やまぐち けんいち)先生「スタンダード物理 PART1/PART2」理論を深く理解したいなら、三宅唯(みやけ ゆい)先生「難関物理 PART1/PART2」。物理で稼ぎたいなら、苑田尚之(そのだ なおゆき)先生「ハイレベル物理 力学/電磁気学/熱力学・波動」
化学鎌田真彰(かまた まさてる)先生「ハイレベル化学 PART1/PART2」化学を基礎から得点源にしたいなら「難関化学 PART1/PART2」
生物飯田高明(いいだ たかあき)先生「難関生物 PART1/PART2」—

物理の基本は、Wikiの上智のページと同じくやまぐち先生のスタンダード物理です。三宅先生の難関物理は、講座案内の対象に「早慶上理」と書かれています。

いつまでに何を終えるか:学年ごとの置き方

上智・理科大ルートの学年ごとの置き方の手描き図解。上の段が上智(文系)「英単語と英文法」「飛翔(応用)と現代文・古文」「TEAP対策と社会」「上智大対策と過去問」、下の段が理系「英単語と英文法」「飛翔(応用)とテーマ別数学」「数学Ⅲと理科」「過去問」。見出しは「上智はTEAPのスコアを先に取る」。

館山校の受講ルールでは、高1はふだん週2コマ(長期休みは週4コマ)と高速マスター、高2は月8コマで11月までに全講座を終えます。上智・理科大のルートをこの決まりに当てはめると、こうなります。

時期上智(文系)理科大・上智(理工)ペース
高1高速マスターで英単語1800。ダイナミック英文法講義、飛翔のための英文読解講義(標準)同じ週2コマ。長期休みは週4コマ
高2(11月まで)飛翔のための英文読解講義(応用)。高2ハイレベル現代文トレーニング、古典文法強化ゼミ→基礎強化古文、漢文入門。数学を使う人はテーマ別数学(文理共通)飛翔のための英文読解講義(応用)、テーマ別数学(文理共通)月8コマで、11月に100%
高2の冬〜高3の夏TEAP対策講座とTEAPの受験。スタンダード日本史探究/スタンダード世界史探究、ハイレベル私大現代文トレーニング、トップレベル私大古文テーマ別数学(理系)、理科(スタンダード物理・ハイレベル化学など。上智の理工は2科目)夏休みが終わるまでにひと通り
高3の夏から上智大対策現代文(TEAP利用型)、難関私大日本史演習、漢文読解(上位・難関私大対策)、過去問過去問過去問と並行して

上智のポイントは、高2の11月までに飛翔(応用)まで終えて、TEAPに向かうこと。TEAPのスコアがそろえば、高3は国語と社会に時間を全部回せます。理系は、数学Ⅲと理科が高3の夏までにひと通り終わっているかで、過去問に使える時間が決まります。

コマ数や日付は年度ごとに少し変わります。その年の数字は、校舎からのお知らせ(LINE)で確かめてください。学年ごとの決まりと理由は東進の受講ルールにまとめています。

合格設計図に落とす

日曜の夜、自分の部屋の机で、安房高校の制服の高2男子が、iPadの合格設計図に講座を一つずつ登録し、来週の予定が埋まっていくのを見て満足げにうなずいている挿絵。画面は本人の方を向いている。文字「ルートを設計図へ」

ルートが決まったら、学力POSの合格設計図に入れます。順番は次のとおりです。

  1. 第一志望の大学・学部を入れる。学部まで決めてから講座を選ぶこと。同じ上智でも、法学部なら日本史・世界史か数学、経済学科(文系)なら数学、理工学部なら理科2科目と、要る講座が変わります
  2. 第一志望の試験方式と配点を調べて入れる。上智のTEAP方式なら、TEAPを受ける回も決めておく
  3. 中期計画で、この記事のルートから今年受ける講座を登録する
  4. 短期計画で、週に何コマ進めるかを決める(高1は週2コマ、高2は月8コマが目安)
  5. 毎週日曜日に、翌週の週間予定表を立てる。これがそのまま受講の予約になります

合格設計図と週間予定表の操作は、受講計画の立て方にまとめています。迷ったら、設計図を開いたまま担任に見せてください。一緒に組み直します。

まとめ

上智・理科大ルートの要点の手描き図解。「英語:英文法→飛翔(標準)→飛翔(応用)」「上智はTEAP対策講座でスコアを取る」「上智の文系は国語と日本史・世界史」「理系は数学Ⅲまで。理科は上智の理工が2科目」「高2の11月までに英語の土台」の5項目。見出しは「上智・理科大ルート 5つの要点」。
  • 英語の土台は西きょうじ先生の、ダイナミック英文法講義→飛翔(標準)→飛翔(応用)。上智はそこからTEAP対策講座で、出願までにTEAPのスコアをそろえる
  • 上智の文系は、国語(林修先生の現代文、栗原隆先生の古文、漢文)と、日本史か世界史(または数学)
  • 理科大と上智の理工は数学Ⅲまで。基本は志田晶先生のテーマ別数学(文理共通)→テーマ別数学(理系)
  • 理科は、上智の理工が2科目、理科大は多くの学科が1科目。物理はスタンダード物理、化学はハイレベル化学が基本
  • 高2の11月までに英語の土台を終え、上智はTEAP、理系は数学Ⅲと理科へ
  • 学部まで決めて、合格設計図の中期計画に講座を入れる

上智はTEAPのスコアを早く取った人が、理科大は数学と理科を早く仕上げた人が楽になる大学です。今日、合格設計図を開いて、今年のルートを入れてください。

出典:講座の順番は東進ハイスクールWiki「志望校別定番講座セット」の「上智大学」(2024年9月25日更新)と「定番セット理系」(2022年12月6日更新)のページ(2026年10月10日に取得)。東京理科大学のページは作られていないため、理科大のルートは講座案内と大学の入試情報から組み立てた。講座名・回数・対象は東進ドットコム「講座案内」(2026年度版、2026年10月11日に確認)。偏差値と入試科目は、この記事の最初の表の出典のとおり。

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この記事を書いた人

小池哲平のアバター 小池哲平 ランゲージ・ラボラトリー塾長

ランゲージ・ラボラトリー塾長、東進衛星予備校 館山校オーナー。安房郡白浜町(今の南房総市白浜町)に生まれ、白浜中から安房高校へ。高2で学年82人中81位まで落ちたところから、浪人して慶應義塾大学経済学部に合格しました。リクルートで4年働いたあと2011年に1993年開校の塾を先代から引き継ぎ、2015年から館山で小中学生を教えています。2026年卒の中学3年生は30名中8名が学年1位。志学館高校のSS特待には3年続けて合格者を出しています(2024年4名・2025年5名・2026年6名)。東進館山校は2026年の共通テストで平均+218.4点(千葉県内1位)。館山・南房総の高校入試を、塾で見てきた事実と数字で書いています。
塾長のプロフィール ランゲージ・ラボラトリーについて

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