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28歳の時にリクルートから独立して学習塾を始めて今年(2025年)で43歳。15年塾の先生をやり続けてきました。
28歳の時には久しぶりに小学生・中学生たちとふれあい、いろんなことに衝撃を受けました。
一つは、勉強がある程度できて成績がいい子、学年1位も取るような子なんだけど、「習ってない」とか「やり方を教えて」という言葉を連発するのが妙に気になりました。
初めて見る問題はすべて「習ってない」の一言で片付けるし、「やり方を教えて」と。「習ってない」か「習ってる」かなんて、そんな一瞬で判断できないし、習ってなかったとしても既存知識を組み合わせて解くのが楽しい。てか、勉強ってそういうもんでしょう?
やり方を教わってからその通りに解く、というのがその子にとっての勉強の常識で、「やり方を教えないでいきなり解かせる」とか、先生の横暴だとすら感じているように思えました。先生としての義務を果たしてない、みたいな圧力。はたしてそうなのかな?と思いました。
この子って勉強ほんとにできるのかな?大丈夫なのかな?と疑惑の念を持っていました。ところが、ぼくが教えていて数ヶ月すると、実力テストで2回連続100点をとりました。中2か中3だったと思うので、かなり難しくなってきて、学校平均点は40点くらいになっていたはず。そんな中で2回連続100点は中学の中でも目立ちましたし、「どうやらこの子はやっぱり勉強ができるみたい」と思い、彼女に対する違和感がおかしかったのかな?と自分の感覚を疑うようになりました。
ところが高校に入ってしばらくすると、彼女は数学がまったくできなくなりました。
三角比なんて三平方の応用なのに、sin30度は何分の何、sin60度は何分の何というのを表を見ながら丸暗記しようとしていたのです。






「いやだからそれは図をかいて、そしたら中学で習った三平方と一緒じゃん」という話をして説明するのですが、「学校の先生はこの表を暗記しなきゃいけないって言ってた」と言うのです。
おそらく、それは東スポ的な断片的な言葉の切り抜きで、学校の先生は「図をかいて考えよう、それをやりまくっているうちに自然とこの数字が暗記できるくらいに勉強をやりこまなきゃいけない」という発言なんじゃないかと思います。ところが彼女には、この表そのものを丸暗記せよという指令に感じ取れたのでしょう。
結局、しばらく数学を粘りましたが、赤点を連発。最終的に数学は厳しいということになり、高3で社会に転向しました。大学受験でも偏差値的には微妙なところに落ち着きました。
彼女だけでなく、「自分で考えようとしない子(解法暗記型の子)がこんなにも多いんだな」ということに小学生や中学生と接して驚きました。
そこで、どうしたらもっと自分で考えられるようになるんだろう?前で黒板で解き方を説明して「さあそのパターンでやってみよう」という勉強の仕方はよくないんじゃないかな?と疑惑を持ち始めました。
試行錯誤の末、塾を始めてから5年後に絵かき算と出会い、求めていたものはこれだと思い今日に至ります。今では絵かき算だけでなく、習ったことがないように思えるような問題を自分の頭で工夫して考えて解くというカリキュラムが当塾の特徴的なものになっています。小学生から当塾の算数をやっていた子たちは、「自分で考えるのが楽しい」「数学が大好き」という子が増えました。点数はとれるけど数学はつまらなそうにやっていた以前の子たちに比べ(その子たちも難しくなってくると結局できなくなる)考える算数・数学をやり始めてからは、難しくなればなるほど生き生きとし、数学が大好きになっていきました。(反面、暗記型の勉強が億劫になり、数学以外があまり好きでなさそうになってしまっているのが課題。)
大学受験で結果が出るように、短期的な結果は追い求めない方針で、後伸びできる本当の実力をつけさせてあげたいという思いでやってきましたが、当塾は残念ながら中学でおしまいでした。ところが、2023年から東進に加盟し、高校部門を持つようになりました。うちの算数で数学を育ってきた子たちは、高校数学でどんな結果を出すだろうと楽しみにしている気持ちと、結局言ってきたものの大した結果でないんじゃないかという恐怖心と、両方の気持ちが複雑に入り混じっていました。今年で東進は3期目に入り、高校数学である程度結果が見えてきています。
安房校で、模試で数学学年1位、学年3位、木更津高校で数学学年2位、志学館高校で数学学年1位と、素晴らしい結果が出てきています。


2024年中学卒業、2025年高1の代の模試の結果です。東進の高校授業と相まって相乗効果を生み出し、数学が超得意な生徒たちをたくさん輩出できるんじゃないかなという自信に変わってきています。
うち(小池家)の息子や娘たちも小池流数学指導で育ってきています。先取りをするとか、単純な計算を反復するということは一切やっておらず、根源的な意味を考える。(例 時速は1時間で進む距離だよ、掛け算は同じ数のものが何セットかあるということだよ。) 長男は全国統一中学生テストでも偏差値70に迫ろうかという勢いで、灘・開成レベルという結果を出しています。
長女は全国統一では偏差値55ぐらいでそこまでではないのですが、僕が教えている感覚的には自分の頭で考えているように感じるので、問題への慣れなどが加わってくれば、やればやるほど伸びていくはずです。
そろそろ結論に入りましょう。後伸びする子とは、パターンではなくて、自分で考えることを楽しめる子。根源的な意味を理解しようとする子です。失速する子は、手っ取り早く暗記して、よくわかんないけど解けるという状態を作ってごまかしてきている子です。
勉強を自分が一生懸命やってきて、結果を出してきた親御さんならばわかると思います。が、いまいち結果を出した経験のない人にはわからない感覚だと思います。難関大学に行っている親御さんや、僕の同級生である慶応生や東大生と話をすると、そこの感覚はみんな共通して持っています。
ですので、中学時点での今の定期テストの結果やその順位が多少の上がり下がりや、点数が上がり下がりという目の前の結果はそんなに気にする必要はありません。我が子が、自分の頭で考えて勉強しているのかどうか、そこをきっちり見ていくといいでしょう。
考えている子は後伸びしますよ!




ランゲージ・ラボラトリー塾長、東進衛星予備校 館山校オーナー。安房郡白浜町(今の南房総市白浜町)に生まれ、白浜中から安房高校へ。高2で学年82人中81位まで落ちたところから、浪人して慶應義塾大学経済学部に合格しました。リクルートで4年働いたあと2011年に1993年開校の塾を先代から引き継ぎ、2015年から館山で小中学生を教えています。2026年卒の中学3年生は30名中8名が学年1位。志学館高校のSS特待には3年続けて合格者を出しています(2024年4名・2025年5名・2026年6名)。東進館山校は2026年の共通テストで平均+218.4点(千葉県内1位)。館山・南房総の高校入試を、塾で見てきた事実と数字で書いています。
塾長のプロフィール ランゲージ・ラボラトリーについて