歴史漫画おすすめ12選|歴史が人生と仕事に効く理由を塾長が解説

リビングで歴史漫画に夢中になる中学生のイラスト。「歴史って何の役に立つ?」の文字

ランゲージ・ラボラトリーの小池です。

「歴史なんて覚えても、大人になって何の役に立つの?」
そう思っている中学生は多いはずです。

小池の答えははっきりしています。歴史は、人生と仕事の参考書です。何千人分の成功と失敗が、先に全部書いてある。こんなにお得な教科はありません。

ただ、教科書で読むと年号と人名の暗記になってしまう。歴史のおもしろさを味わうなら、入口は漫画がいちばんです。この記事では、歴史が人生と仕事にどう効くのかを話したあと、小池が生徒にすすめている歴史漫画を、教科書の時代順に12作品紹介します。

この記事でわかること
  • 歴史を学ぶ意味(人生と仕事に効く5つの理由)
  • 歴史のおもしろさを漫画で味わうべき理由
  • おすすめ歴史漫画12選と、学年別の読む順番
目次

歴史を学ぶ意味は「人生と仕事の参考書」になること

会社のオフィスで、スーツ姿の若い社会人が机で分厚い古い本を開き、ひらめいた顔をしている。背後に古代の軍師と侍の淡い姿が助言するように浮かぶイラスト。「昔の人ならどうする?」の文字

歴史は繰り返す、とよく言います。昔の人たちの成功と過ち。それは今の自分が何かを決めるときに、そのまま使える参考書です。

人生は1回しかありません。自分で全部失敗してから学ぶ時間はない。でも歴史を知っていれば、「この道を選んだ人はこうなった」を先に見られる。歴史が役に立つのは、まさにここです。

漫画から教わったことを、5つに分けて書きます。

1. 決める前に「前例」を知れる

仕事は決めることの連続です。新しいことを始めるか、やめるか。誰と組むか。

歴史には、同じ場面で決めた人が山ほどいます。勢いで攻めて滅びた国、我慢して待って天下を取った人。前例を知っている人は、決めるときに迷いが減ります。

2. 優秀な1人より、人が集まる人が勝つ

秦をたおして漢をつくった劉邦は、超テキトーな男です。ライバルの項羽は、戦えば負けなしの超優秀な武将。それでも最後に勝ったのは劉邦でした。人望が抜群で、優秀な仲間がどんどん集まったからです。

会社もチームも同じ。1人でできることには限りがある。人が集まる人が、大きな仕事をします。

3. 力より工夫で勝てる

三国志の諸葛亮孔明。いくら強い武将でも、1人で10万の兵はたおせません。でも優秀な軍師がいれば、5千の兵で10万の兵をたおしてしまう。

小池は小学生のころに三国志を読んで、「足が速いのが正義」という価値観がぶっ壊されました。頭がいいことって、かっこいい。力で負けていても、工夫すれば勝てる。仕事でも勉強でも同じです。

4. みんなが言っていることが、正しいとは限らない

『チ。―地球の運動について―』では、天動説が当たり前だった時代に、地動説を唱えた人が命をねらわれます。大勢が言っていることが必ずしも正しいわけではない。ただし、正しいことをやみくもに言えば自分の身が危なくなる。自分だったらどう振る舞うか。

これ、現代でも似たことが起きていないか。みんなが言っているから正しいと、考えずに信じ込んでいないか。大人になってから本当に効いてくる力です。

5. 新しいアイデアは、昔のものの組み合わせ

新しいものを作るには、昔にあったものを知っていないといけません。

『パリピ孔明』は、三国志の天才軍師が現代によみがえって、売れないアーティストをプロデュースする話です。古典の型 × 新しい見せ方。ヒット作の多くはこの形をしています。歴史を知っている人ほど、アイデアの引き出しが多い。センスは生まれつきではなく、教養で作られます。

歴史のおもしろさは漫画で味わうのがいちばん

中学校の歴史の授業中、制服の女子生徒が教科書の人物の肖像画を見て、驚きとうれしさの顔でハッと顔を上げるイラスト。「あ、あの漫画の人だ!」の文字

中学の歴史は、大好きな子と、わけがわからず丸暗記でテストをしのいでいる子に、パックリ2極化しています。分かれ目は、「人」が見えているかどうかです。

教科書に出てくるのは、年号と名前と出来事。いわば「点」です。漫画を読むと、その点に顔と声と気持ちがつきます。劉邦がどんな男で、なぜ仲間が集まったのか。点が「物語」になった瞬間、歴史はおもしろいものに変わります。

学習漫画より、おもしろい漫画から入る

いわゆる学習漫画は、正確に・もれなく書こうとするぶん、人物が魅力的に描かれていないことが多い。流れを大きくつかむには便利ですが、興味を持たせる入口には向きません。

入口にするのは、キャラクターに魅力があって、ストーリーにドキドキする漫画。まず「歴史っておもしろい」と感じることが先です。

中1で歴史が始まる前に読んでおくと得をする

中1の歴史は、古代文明・秦の始皇帝・三国時代あたりから始まります。この時期に1冊でも読んでおくと、授業で「あ、あの漫画の人だ」となる。イメージが湧くので、社会の勉強を楽しめるようになります。

おすすめの歴史漫画12選(教科書の時代順)

学校の図書室の本棚の前で、制服の男子と女子の中学生2人が漫画本の棚を見上げて、ワクワクしながら選んでいるイラスト。「どれから読む?」の文字

教科書に出てくる順に並べました。おすすめ学年は、描写の重さと読みやすさから小池が決めた目安です。

作品時代と教科書で出てくるところ学年
ヒストリエ古代ギリシャ
ギリシャ・アレクサンドロス大王
小6〜
キングダム中国・春秋戦国
秦の始皇帝の中国統一
小5〜
赤龍王中国・秦〜漢
秦の滅亡・漢の成立
中1〜
項羽と劉邦中国・秦〜漢
秦の滅亡・漢の成立
小5〜
三国志(横山光輝)中国・三国時代
魏・呉・蜀(卑弥呼と同じ時代)
小4〜
パリピ孔明現代(三国志の番外)
三国志を読んだあとに
中1〜
逃げ上手の若君日本・鎌倉末〜南北朝
鎌倉幕府の滅亡・足利尊氏・南北朝
小5〜
チ。―地球の運動について―15世紀ヨーロッパ
地動説・ルネサンス
中2〜
雪花の虎日本・戦国
戦国大名(上杉謙信)
小5〜
信長協奏曲日本・戦国
織田信長の天下統一
小4〜
風雲児たち日本・江戸
関ヶ原・蘭学(解体新書)・幕末
中1〜
お〜い!竜馬日本・幕末
薩長同盟・大政奉還
小6〜

ヒストリエ

アレクサンドロス大王に仕えた書記エウメネスの話です。小池は古代ギリシャのイメージがまったく湧きませんでしたが、この漫画を読んで湧くようになりました。

長槍の長さにびっくりする戦闘シーン。学校で勉強している様子は、今と何も変わらない。そして奴隷制度のつらさ。足にかせをはめられて働き、給料をためて自分で自分を買い、自由になるシーンは考えさせられました。

作者は『寄生獣』の岩明均先生。人間の本質を描くのがうまい。若干グロいシーンがあるので、小6以上をおすすめします。

キングダム

小学生・中学生でも読める歴史漫画の代表格。主人公・信(しん)の成長物語で、バトルあり、戦略ありと、まっさきにすすめたい1作です。秦の始皇帝(政)が中国を統一していく過程を描きます。

少年漫画の読みやすさがありながら、戦いを俯瞰で見たり、一兵卒の目線で見たり、将軍の目線で見たりと、視点の移動がおもしろい。王騎・桓騎・王翦など、キャラクターの魅力がものすごい。

巻数が多くお金がかかりますが、合従軍(33巻前後)までが抜群におもしろいので、まずはそこまで読んでみてください。

赤龍王

秦をたおして漢をつくった劉邦の話。ライバルの超優秀な項羽との対比がおもしろい。劉邦は超テキトー。でも人望は抜群で、スケールが大きい。だから優秀な仲間が集まり、項羽をたおします。

始皇帝が中国を統一した直後から始まるので、統一後に始皇帝が何をして、秦がどう乱れていったかもわかります。全7巻でテンポよく読めて、本宮ひろ志先生の絵は迫力があってかっこいい。

項羽と劉邦

三国志を描いた横山光輝先生による、劉邦の物語。ズボラで大ざっぱな劉邦は赤龍王と同じですが、本宮先生とは捉え方・描き方が違います。

どこに重きを置いて、何を描きたいのかが明確に違うので、2作を読み比べるとおもしろい。同じ出来事でも、書く人によって見え方が変わる。これも歴史のおもしろさです。

三国志(横山光輝)

三国志のど定番。名作中の名作です。なんと言っても諸葛亮孔明、軍師の存在に衝撃を受けます。武力自慢の猛将たちが大暴れするバトル漫画のようなスタートですが、軍師の登場で一変します。

頭がいいことって、かっこいい。小学生のうちに読んでほしい1作です。

パリピ孔明

諸葛亮孔明が現代の渋谷によみがえり、才能はあるのに芽が出ないアーティスト・英子を、軍師としてプロデュースする話です。三国志の計略を現代の音楽の世界で使うので、元ネタの三国志がわかるとなお楽しめます。

パリピ孔明から三国志にさかのぼる読み方もアリ。「昔の知恵が今でも使える」を一番わかりやすく見せてくれる作品です。

逃げ上手の若君

鎌倉幕府が滅んだあと、北条氏の生き残り・北条時行が主人公の話です。作者は『暗殺教室』の松井優征先生。週刊少年ジャンプの連載で、アニメにもなりました。

時行の武器は、戦うことではなく逃げること。逃げて、生き延びて、仲間を集めて、足利尊氏に立ち向かいます。逃げるのも立派な戦い方。正面からぶつかるだけが正解ではない、という見方は、勉強にも仕事にも効きます。

教科書では数行で終わる鎌倉末〜南北朝の時代が、ここまでおもしろくなるのかと驚く1作です。

チ。―地球の運動について―

天動説が信じられていた時代に、地動説を研究した人たちの話です。地動説を唱えた人が、民衆の心をまどわす異端として処刑されるシーンには、なんとも言えない気持ちになります。

自分だったらどう振る舞うのか。みんなが言っているから正しいと、考えずに信じ込んでいないか。読み終わったあと、しばらく考えてしまう漫画です。重いシーンがあるので、中2以上をおすすめします。

雪花の虎

少女漫画を描いてきた東村アキコ先生の歴史もの。「上杉謙信は女性だったのでは」という説にのっとって描かれています。女子も読みやすい戦国ものです。

信長協奏曲

現代の高校生が戦国時代にタイムスリップして、織田信長として生きていく話。絵がやさしく、小学生や女子でも安心して読めます。ドラマ・映画にもなりました。

風雲児たち

みなもと太郎先生の大河ギャグ漫画。幕末を描くために、なんと関ヶ原の戦いから話が始まります。幕末に長州や薩摩が幕府をたおしたのはなぜか。その原因は、260年前の関ヶ原にあった。今の出来事には、ずっと前の原因がある。歴史の本当のおもしろさは、このつながりです。

前野良沢・杉田玄白の『解体新書』、ロシアに流された大黒屋光太夫など、教科書では名前だけの人たちが主役になります。絵はギャグ調で読みやすく、中身はとても濃い。江戸時代を習う前後に読むと、点がすべて線になります。

お〜い!竜馬

幕末の坂本龍馬の一生。とにかく竜馬がかっこいい。小池の人生の指針になった漫画で、竜馬みたいになりたいと憧れました。塾に置いてあって、中学生の女子も夢中になって読んでいます。

歴史に興味を持つきっかけになる1作。漫画で歴史を学ぼうと思ったら、まずはこの漫画から読んでほしい。必読です。

迷ったらこの順で読む

  • 小学生:信長協奏曲 → 三国志 → キングダム
  • 中1になる前:キングダム → 三国志(横山光輝)→ パリピ孔明
  • 中1〜中2(鎌倉・室町〜江戸を習うころ):逃げ上手の若君 → 風雲児たち
  • 中2(幕末を習う前):お〜い!竜馬
  • 考える力をつけたい中2・中3:チ。 → ヒストリエ

歴史漫画についてよくある質問

漫画を読むと、歴史のテストの点数は上がりますか?

漫画だけで点数は取れません。ただ、人物のイメージがあると教科書の内容が頭に入る速さがまったく違います。漫画で興味を持つ → 教科書とワークで覚える、の順番がいちばん伸びます。

学習漫画とふつうの歴史漫画、どちらがいいですか?

興味を持たせる入口は、ふつうのおもしろい歴史漫画です。学習漫画は教科書の内容に合っているので、流れを整理する段階で使うと点数につながります。

歴史漫画は何年生から読めますか?

三国志や信長協奏曲は小学校中学年から読めます。ヒストリエ・チ。は描写が重い場面があるので、小6〜中2以上がおすすめです。記事中の表の「学年」を目安にしてください。

歴史を学ぶ意味がわからない、と言う子にはどうすればいいですか?

「覚えなさい」より先に、1冊おもしろい漫画を渡してください。歴史は人の物語です。好きな人物が1人できると、その人の前後の時代まで知りたくなります。

まとめ:歴史は、先に失敗を見せてくれる参考書

  • 歴史は、人生と仕事の参考書。何千人分の成功と失敗が先に書いてある
  • 人が集まる人が勝つ(劉邦)、工夫で勝つ(孔明)、多数派が正しいとは限らない(チ。)
  • 歴史のおもしろさは、人が見える漫画で味わう
  • 中1で歴史が始まる前に1冊読んでおくと得をする

歴史を好きになるのに、才能はいりません。おもしろい1冊に出会えるかどうかです。まずは気になった1作から読んでみてください。

塾生限定

塾生は、学習サイト「まなぶ君」で歴史の一問一答が解けます。「これだけは覚える年号」のゴロ合わせつき。漫画で興味を持ったら、そのまま点数につなげられます。塾生の方は、まなぶ君と同じID・パスワードで使えます。

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