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ランゲージラボラトリーの塾長小池です。今日は公民の授業で株について勉強しました。
授業で使った資料を1部公開します。結構力を入れて作ったのでよかったら見てみてください。
本記事の著者
高校で学年ブービーから、早稲田、慶応、上智大に合格→リクルートで法人営業を約4年間→館山市で学習塾ランゲージ・ラボラトリーを運営し12年。地域の人気塾になりました。
小学生は思考力を鍛え、中学生は地域トップの公立高校に進学する支援をするのが得意です。<詳細>
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クラスメイトにケーキ作りがめちゃくちゃうまいAさんがいたとします。Aさんは中学生。ケーキ屋さんを今すぐ開きたい。でも開業するためのお金がありません。材料買うお金もないし、機材を買うお金もない。ましてやお店を構えるお金なんてありません。
ただAさんのケーキはめちゃくちゃうまい。
「お店を出したら絶対にうれるよねー。だって館山のケーキ屋Kヨタとか、PチAンジュよりおいしいもん。」
そういうクラスメートたち。
(あくまでフィクションでの話です。実際Kヨタさん、PチAンジュさんはめっちゃおいしいです!大好きです。)
「じゃあさ、私に出資しない?」
Aさんはそう言いました。
「えっ?出資?」
出資とはお金をカンパすること。
「儲かったら、みんなに利益をわけるからね!」
Aさんの腕ならたしかに儲かるかもしれない。
1万円ぐらいなら最悪なくなってもいい。
10人のクラスメートたちが1万円ずつ出資をして、Aさんはケーキ屋さんを開くことになりました!
Aさんは1万円をカンパしたことを証明する券をみんなに配布。(株券)
Aさんは10万円を元手にして、50万円を売り上げることに成功しました!
「やったー!儲かった!みんなありがとう!お金を出してくれたみんなのおかげだよ。」
Aさんは、儲けの中の一部を
次のケーキを買う材料費、
もっと短時間で大量のケーキを作るための機材を買うお金に使い(設備投資費)
残りの儲けを友人たちに配布しました。(配当)
「ありがとう!・・・・えっでもこれだけ?」
Aさんが渡した配当金は1000円でした。
「私、一万円払ったんだけど。」
Aさんは、
「ああ、配当は年2回払うよ。
今回みたいにうまくいけば次回もまた1000円だす。
年2000円だから、5年で1万円になるよ。
それ以降はプラスだから!
全員に1万円ずつ返しちゃうと、買いたいオーブンが買えなくなるんだよね。
今みんなに返すこともできるんだけど、新しいオーブンかったらもっとケーキが大量につくれるから
もっと儲かる。そしたらもっとみんなに配当を配ることができると思う。」
(年2回配当を出すのが一般的。)
「そっか。わかった。応援するよ!」
Aさんは業務用のオーブンを購入。
設備投資にお金を回し、ケーキづくりをパワーアップ。
Aさんのケーキは評判になり、ものすごーく売れるようになりました。
翌年はなんと300万円の利益。
よく儲かったので配当金を2000円にあげました。
「わーありがとう!」
配当金は今年も1000円だと思っていた友人たちは大喜び。
その姿をみたクラスメートBは、
「えっ?なにそれ?1万円だすと毎年4000円もらえるの?オレもその株券ってやつほしいんだけど。」
「いやー、新しく株券は発行していないんだよね。誰かすでに株券を持っている人と交渉して買うのはいいけど。。私はケーキづくりに集中したいからさ、自分で交渉してね。」
「いや、でも、オレは誰が株券もっているかわかんねーし。」
そこにキレキレ理系女子のCさんが登場。あまりに頭がよく、ミスがない人なのでAIと呼ばれているCさん。
「私は誰が株券もっているか分かるから、売ってもいい人探してあげるよ(証券取引所)。Aはケーキづくりに集中させてあげたいし、Aがケーキづくりで儲ければ、株券を持っている私の利益にもなるし。」
というわけでCさんが株券をもっている10人をリストアップ。
それぞれ売ってもいいと思う価格を調査。
「私は今は売りたくない。」
「私は1万8000円なら売ってもいいよ。」
「私は1万7500円ならいいかなー。」
一番の安い希望売値は1万6500円。
Bさんは「うーん、足元みやがって。でも16500円ならいいか。買った!」
というわけでBさんは株券を購入しました。(株券は売買される。株価は変動する。)
ケーキ屋が好調なAさんですが、1つ悩みが。
「だんだん売上もあがってきたけど、私のケーキ屋にはこれといった目玉商品がないんだよね。」
そこでAさんは、株主たちをあつめて相談をしました。(株主総会)
「せっかく館山なんだからさー。館山らしいケーキつくろうよ。館山っていったら海鮮じゃね?」
「アジケーキなんてどう?」
「魚×ケーキの組み合わせなんて、世界のどこを見てもないしー。」
「ざんしーん!」
「マジやばーい!」
と大盛りあがり。
(ん?魚って生臭いよね…。ケーキと合うのかな?)
Aさんは一抹の不安を感じながらも、株主総会で以下のことが決定。
新製品は「館山アジケーキ」を開発。
地域で愛され、観光客が遠方からわざわざアジケーキを食べに館山にやってくる。
そんな全国に通用する有名商品、有名ブランドに育てようというプランを採択。
「まあ、決まったからにはやるしかないよね。」
Aさんは腹をくくって、館山アジケーキの開発に着手しました。
館山アジケーキが予想外の大当り!
ショートケーキにただアジをのせてるだけのとこがいさぎよし。
魚の生臭さが逆にいい。
映(ば)えるよね〜!
ということで大ヒット。
Aさんのケーキ屋さんは急成長。
館山1の大企業となり、年商5000億円までになりました。
Aさんのケーキ屋さんの工場ではたらく従業員、店舗スタッフ。
アジを大量にしいれるため漁協にもAさんの影響力が及ぶようになりました。
(企業の社会的責任=CSR Corporate Social Responsibility)
Aさんのケーキ屋さんのせいで南房総のアジを乱獲しすぎて、アジが取れなくなってきたため、
小学校と手をくんで、子どもたちにアジの稚魚を放流するイベントをしたり、年に1回アジケーキを給食で差し入れしたり、アジケーキ工場の見学が小学5年生の社会科見学のコースとなりました。
まるで有名車メーカーT社をかかえるT市のように、館山と行ったらAさんのケーキ屋さんというぐあいになってきました。
とういことで、お金がないがケーキづくりはうまいというAさんの才能が埋もれずに株という仕組みのおかげでうまくいったというお話です。
(もちろんフィクションです。)
ただ銀行にためこんでおくより、自分が応援したい企業を応援することにお金が使われたほうが社会がよりよくなると思わない?
ちなみに株は、
企業が倒産すればお金はかえってこない。(株主は出資額以上の負担は追わない=有限責任)
リスクのあるもの。
金融の教科書的には、株(リスク資産)と現金(非リスク資産)は半々でもっておくとか、生活を確保して余裕のあるお金を株にまわすとかの定石がある。
こういうお金の勉強を小学生・中学生のうちにするといいよね。(もちろん勉強だけでなく実践をしなきゃ)
例えば、投資信託を月500円毎月自動積立で買うとか。
月500円なら、大した金額じゃない。
コロナがあって、株価が下がる。えー、社会の不安がこうやって経済に影響しているんだ!とか、自分で身銭をきらないと学べない。
お子さんの教育資金をためている親御さんは、学資保険、定期預金もいいけど、一部資金を積立の投資信託にまわしてみては?