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大学受験の3年間:学年ごとの山場と勉強時間

東進館山校の赤本の棚の前で、木更津高校のセーラー服の女子高校生が分厚い赤本を胸に抱え、ワクワクした顔で棚を見上げている。「早慶・難関国立は4000時間」「大学受験の3年間」「最初の山は高2の1月」の文字。

ランゲージ・ラボラトリーの小池です。

大学受験は高3の1年で決まる。そう思っている高校生はたくさんいます。でも実際は、高3の春の時点で、勝負の半分はもう決まっています。高3から本気を出す人が多いからこそ、高1・高2のうちに何を積んでおくかで差がつきます。

この記事では、大学受験の3年間を学年ごとに区切って、いつが山場で、どれくらい勉強すればいいかをまとめます。中3の皆さん、高校生の皆さん、そして保護者の方にも、3年間の地図として読んでほしい記事です。

目次

学校の外で4000時間:早慶・難関国立の目安

大学受験の勉強時間の目安の手描き図解。早慶・難関国立は1日3時間・3時間・6時間で3年間4000時間、MARCH・中堅国立は2時間・2時間・5時間で3000時間。見出しは「学校の外で、3年間4000時間」。

小池が目安にしているのは、高校3年間の「学校の外での勉強時間」の合計です。

めざす大学3年間の合計1日の目安(高1・高2・高3)
早慶・難関国立4000時間3時間・3時間・6時間
MARCH・中堅国立3000時間2時間・2時間・5時間

高3の1日6時間は、1年をならした平均です。夏休みはこれとは別で、高3の夏は1日13〜15時間、机に向かう受験生がいます。いきなり高3でこの時間をこなすことはできません。高1・高2で毎日机に向かう体力をつけておいた人だけが、高3の夏をやり切れます。

高1の講座の取り方と1年のスケジュールは新高1が取る講座、スケジュール、目標にまとめています。

高1:勉強の習慣と、英単語の土台

東進館山校の自習ブースで、翔凜高校の制服の女子高校生がヘッドホンをつけ、ふせんだらけの単語帳とタブレットに没頭している。「毎日机に向かう」「英単語1800」の文字。

高1でやってほしいことはシンプルです。毎日机に向かう習慣と、英単語の土台。この2つです。

「まだ受験はピンとこない」で構いません。ただ、勉強する習慣は急には身につきません。高1のうちに毎日の勉強を当たり前にし、高校の英単語(東進なら高速マスターの英単語1800)を仕上げておくと、2年生・3年生になったときに驚くほどラクになります。

高1の秋には、文系か理系かを決める分かれ道が来ます。決め方は大学の学部と就職先の関係性【学部選び】に書きました。迷っているうちは、英語と数学を止めないこと。英数を固めておけば、文系にも理系にも、国立にも私立にも転べます。

塾生限定

塾生サイトには、この話の続きを塾生だけが読める記事で載せています。塾生サイトで読む

※塾生の方は、まなぶ君と同じID・パスワードで読めます

高2:最初の大きな山は「2年生の1月」

1月の寒い朝、マフラーを巻いた志学館高校の緑のブレザーの男子高校生が、白い息を吐きながら歯を食いしばり、決意の顔で東進館山校の入る白いビルへ向かっている。「1月を過ぎると」「周りが本気に」の文字。

大学受験の最初の大きな山は、高2の1月です。この月に、本番の共通テストと同じ日・同じ問題で受ける「共通テスト同日体験受験」があります。東進館山校で難関大学に合格した先輩たちは、この時点ですでに高い点数を取っていました。

なぜ1月なのか。1月を過ぎると、周りが一気に「受験生モード」に切り替わるからです。点数はいつからでも伸ばせます。でも、周りより順位と偏差値を上げられる最大のチャンスは、1月まで。全員が本気になったあとで抜き去るのは、正直かなり大変です。

高2の夏は、高3の夏を生かす土台の夏

高3の夏は、受験の天王山です。高3になれば勉強するのは当たり前で、1日13〜15時間机に向かう人も出てきます。ただ、全員がそれをやり切れるわけではありません。やり切れる人には、必ず土台があります。勉強に向かう姿勢と、長時間集中できる体力です。

それを身につけるのが高2の夏です。今年1日8時間勉強できた人は、来年その8時間が余裕になります。今年3時間しかやらなかった人が、来年いきなり13時間やるのは難しい。高2の夏の終わりにある共通テスト本番レベル模試を、1月の「全国大会」の前の練習試合にしてください。

高3:6月までに受講を終え、夏は過去問

高3の1年の区切り方の手描き図解。6月までに受講を終える、7〜8月に過去問10年分、9〜1月に弱点をつぶす。遅れると2ランク下。見出しは「高3は、3つに区切る」。

高3の1年間は、3つに区切ります。

時期やること
高3の6月まで通期講座の受講をすべて終わらせる。体系的な勉強はここまで。インプット完了
高3の7〜8月志望校の過去問を10年分。解いて解説を受け、最初は6割だった点数を7割、8割へ上げていく
高3の9〜1月これまでの模試と過去問のデータから弱点を洗い出し、演習でつぶす(東進ではAI演習)

結局、このカリキュラムを実行できれば受かります。実行できなければ、2ランク下の大学に行くことになります。

たとえば春の時点で早慶を狙っていても、過去問に取りかかるのが11月ごろになる人はたくさんいます。そうなると、偏差値55くらいの私立大学に行くことが多い。取りかかりが遅く、量をこなさないから、最後まで終わらないのです。

目安として、高3の6月の全国統一高校生テストで共通テスト型の6割が取れていれば、千葉大学が見えてきます。高3の仕上げ(過去問演習とAI演習、出願の管理)は高3の仕上げに、過去問の解き方は高校入試の勉強法(大学入試でも同じ)にまとめています。

合格数と進学数は違う

高校の進学実績を見るときは、合格者数と進学者数が違うことも知っておいてください。入学時点で成績のいい高校でも、大学受験では上下に大きく広がります。木更津高校の例は木更津高校の進学実績の「合格数と進学数は違う」の節にあります。

決めるのは高3の頭まで:数学を続けるか、国立か私立か

高3の頭までに決める2つのことの手描き図解。数学を続けるか社会に切り替えるか、国立か私立か。見出しは「高3の頭までに、2つ決める」。

高3の頭は、受験の形を決めるラストチャンスです。決めることは2つあります。

数学を続けるか

数学をずっとやってきたけれど、やっぱりきつい。社会に切り替えるなら、遅くとも高3の頭で切り替えたい。国立への夢もあって数学をなかなか捨てられず、夏ごろに「やっぱり数学は無理です」と社会へ移る人が毎年います。本人たちは「もっと早く決めていれば」と心から後悔します。

国立にするか、私立にするか

国立か私立かも、高3の頭には決めたい。両方を追いかけて勉強時間を分散させるのは、かなり危険です。私立と国立で重なっている科目をまず仕上げ、間に合えば国立を狙い、難しければそのまま私立に絞る。それで十分です。

時間の作り方:記録・時間泥棒・睡眠・スマホ

勉強時間の作り方の手描き図解。勉強時間を記録する、時間泥棒(スマホ)を消す、単語帳は×だけやる、睡眠7時間。見出しは「時間は、記録と引き算で作る」。

勉強時間を記録する

1日に何時間勉強できたかを、手帳に全部記録します。数字が伸びた日は、なぜできたのか。できなかった日は、なぜできなかったのか。データを取り、その裏側を考える。これだけで勉強時間は増えていきます。

時間泥棒を消す

自分にとっての時間泥棒は何かを考えて、それを消します。小池の場合はテレビと漫画でした。部屋からテレビと漫画をなくし、何もない空間を作りました。家で勉強するのが難しかったので、予備校の自習室やカフェに行き、「何時間やるまで帰らない」と自分ルールを決めてやりました。

今の皆さんなら、時間泥棒はスマホでしょう。遊びのアプリは消したほうがいい。何かを得ようと思うなら、何かを捨てなければいけません。反対に、志望校の写真やパンフレット、参考書は目に入るところに置きます。やりたい行動を思い出させるものを増やし、邪魔な行動を見えなくする。行動心理学のやり方です。

単語帳は、全部〇になったページを破る

単語帳の基本は、〇×をつけて×だけを繰り返し、全部〇にしていく作業です。ところが、〇の単語まで何度もやってしまうから、いつまでも×が〇になりません。小池のおすすめは、全部〇になったページを破り捨てること。それくらい割り切って、×だけに時間を使います。

睡眠7時間と、ぼーっとする時間

記憶は寝ている間に定着します。高3でも1日7時間は寝たい。夜11時半に寝て、朝6時半に起きるリズムが目安です。

ぼーっとする時間も大事です。ぼーっとしている間も脳は動いていて、情報を整理しています(デフォルトモードネットワーク)。すき間の時間にすぐスマホを出してしまうと、その整理の時間がなくなります。勉強を3時間しても、スマホを3時間いじっていたら成果は残りません。勉強でパズルのピースを集め、ぼーっとする時間で並べ、寝ることでカチッと固める。どれが欠けてもうまくいきません。

スマホとの付き合い方はスマホ問題、家での生活のリズムは親御さんに家でやってほしいこと5つにまとめています。

小池の浪人の話と、正攻法だけでは勝てない現実

部活生と部活のない人の勉強時間の差の手描き図解。1月から6月で、1日3時間の部活生は540時間、1日6時間の人は1080時間で、差は540時間。見出しは「1〜6月で、540時間の差」。

小池は浪人しています。現役のときの実力は、おそらく日東駒専レベル。浪人して慶應に受かりました。本格的に勉強を始めたのは高3の10月でした。浪人は全然悪くないと思っています。

ただ、浪人するには1年と、予備校代などで100万円以上が余計にかかります。高3の頭から勉強を始めているなら、最初から浪人を考えるのはもったいない。1年でどうにかしたいところです。

部活生と、部活のない人の時間の差

部活をやる人は、学校の授業を受け、部活をやって、残りの時間で勉強します。夜8時に帰ってきて11時まで勉強しても1日3時間。1か月で90時間、1月から6月で540時間です。同じ期間に1日6時間やっている人とは、540時間の差がつきます。

「部活が終わってから頑張るから大丈夫」は、そのまま信じないほうがいい。部活をやっている期間にも、すき間の時間の使い方を工夫する必要があります。小池自身は、受験勉強を本気でやると決めてから、学校の授業中に受験科目の勉強(いわゆる内職)をしていました。皆さんに勧めるわけではありませんが、そうやって時間をひねり出す受験生がいるのは事実です。

難関大学をめざす受験勉強は、強豪校の野球部で甲子園をめざすのと同じくらい難しいことです。ただ、スポーツと違って、勉強は正しく努力すれば結果が出やすい。そこが勉強の面白いところです。

まとめ:中学のうちから、勉強時間を記録して積む

塾の自習席で、館山中の制服の男子中学生がタブレットのまなぶ君で勉強時間が積み上がったグラフを見て、得意げに胸を張っている。「勉強時間は」「自動で記録」の文字。
  • 早慶・難関国立は学校の外で3年間4000時間、MARCH・中堅国立は3000時間
  • 高1は毎日の勉強の習慣と英単語の土台。文理で迷ったら英数を止めない
  • 高2の山場は1月の共通テスト同日体験受験。高2の夏は高3の夏を生かす土台の夏
  • 高3は6月までに受講を終え、7〜8月に過去問10年分、9月からは弱点をつぶす
  • 数学を続けるか、国立か私立かは高3の頭までに決める
  • 時間は記録して、時間泥棒を消して作る。睡眠7時間とぼーっとする時間も勉強のうち

4000時間は、高校に入ってから急に積めるものではありません。中学生のうちから、毎日の勉強時間を記録して積んでいく。まなぶ君を使っていれば、毎日の勉強時間が自動で記録され、積み上がっていくのが目で見えます。塾にいた時間は入退室から、まなぶ君で解いた時間は画面の操作から自動で入り、家や学校で紙の問題集をやった分は自分で記録して足せます。記録をつけて数字を見て振り返るという、この記事で書いたやり方がそのままできます。

家ではまなぶ君、学校では紙の問題集と単語帳。この使い分けで、毎日の時間を積み上げていきましょう。

大学入試そのもののしくみは大学入試のしくみ、受ける大学の組み方は志望校は高3の12月でいいにまとめています。

この記事を書いた人

小池哲平のアバター 小池哲平 ランゲージ・ラボラトリー塾長

ランゲージ・ラボラトリー塾長、東進衛星予備校 館山校オーナー。安房郡白浜町(今の南房総市白浜町)に生まれ、白浜中から安房高校へ。高2で学年82人中81位まで落ちたところから、浪人して慶應義塾大学経済学部に合格しました。リクルートで4年働いたあと2011年に1993年開校の塾を先代から引き継ぎ、2015年から館山で小中学生を教えています。2026年卒の中学3年生は30名中8名が学年1位。志学館高校のSS特待には3年続けて合格者を出しています(2024年4名・2025年5名・2026年6名)。東進館山校は2026年の共通テストで平均+218.4点(千葉県内1位)。館山・南房総の高校入試を、塾で見てきた事実と数字で書いています。
塾長のプロフィール ランゲージ・ラボラトリーについて

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