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ランゲージ・ラボラトリーの小池です。
先に結論を書きます。
就職活動で、学歴フィルターに落とされにくいラインはGMARCH。GMARCH以上なら、日本の大手企業でも、大学名だけで書類を切られることはあまりありません。もちろん、早慶・東大はもっと強い。
ただし、学歴を取ったら一生安泰、という話ではありません。この記事の後半は、そこを書きます。


GMARCHは、東京にある6つの私立大学の頭文字です。
| 頭文字 | 大学 |
|---|---|
| G | 学習院大学 |
| M | 明治大学 |
| A | 青山学院大学 |
| R | 立教大学 |
| C | 中央大学 |
| H | 法政大学 |
学習院を外して「MARCH」と呼ぶこともあります。ほぼ同じグループと考えてください。偏差値(河合塾のボーダー)でいうと、学部によって55〜65くらい。安房高校なら、GMARCH以上に進むのは学年の上位2割くらいです。








就職活動の流れは、だいたいこうです。エントリーシート(書類)→ 筆記試験(SPI)→ グループディスカッション → 面接を何回か → 内定。
学歴フィルターがかかるのは、いちばん最初の書類のところ。人気企業には応募が何万人も来るので、大学名でざっくり絞ります。大企業(従業員1001人以上)の56%が「ターゲット大学」を決めている、という人事への調査もあります(HR総研、2017年)。
GMARCH以上なら、日本の大手企業でも、この入口で落とされることはあまりありません。書類を通って、SPI・グループディスカッション・面接に進める可能性が高い。そこから先は、本人の力の勝負です。
数字でも見てみます。大学通信が毎年出している「有名企業400社の実就職率」(卒業生のうち、有名400社に就職した人の割合)です。
| 大学 | 有名企業400社の実就職率(2025年) |
|---|---|
| 慶應義塾大学 | 46.7% |
| 早稲田大学 | 39.3% |
| 上智大学 | 35.0% |
| 明治大学 | 32.0% |
| 立教大学 | 30.0% |
| 青山学院大学 | 26.8% |
| 中央大学 | 26.4% |
| 学習院大学 | 23.5% |
| 法政大学 | 21.7% |
出典:大学通信「著名400社 実就職率ランキング」2025年(400社への就職者数÷(卒業生数−大学院進学者数)。医科・歯科の単科大学などを除く)
GMARCHは、だいたい4人に1人が有名企業400社に入っています。400社は日経平均の銘柄や知名度で選んだ「超」有名企業なので、ここに入らない大手・優良企業も山ほどあります。
たとえば明治大学の2024年度の就職先の上位は、NTTドコモ47人、みずほフィナンシャルグループ46人、日本電気(NEC)45人、富士通40人、日立製作所37人。名前を聞いたことのある大企業が並びます。
出典:明治大学「就職先」2024年度(幻冬舎ゴールドオンライン「明治・立教『就職トップ10』2024年度」2025年8月6日より)







GMARCHなら大手に届く。ただし、超一流と呼ばれる企業は話が違います。総合商社や、外資系の金融(投資銀行)・コンサルです。
五大商社(三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅)の就職者数を大学別に足すと、2025年はこうなります。
| 大学 | 五大商社への就職者数 |
|---|---|
| 慶應義塾大学 | 114人 |
| 早稲田大学 | 108人 |
| 東京大学 | 101人 |
| 京都大学 | 50人 |
| 大阪大学 | 30人 |
| 一橋大学 | 21人 |
| 上智大学 | 19人 |
出典:外資就活ドットコム「総合商社内定者の学歴を並べたら、最強は東大ではなく早慶だった」2026年8月17日(大学通信の2025年の就職実績から集計)
上位7校はすべて早慶・上智と旧帝大・一橋。GMARCHから行く人もいますが、数はぐっと少ない。外資系の金融やコンサルも、東大・京大・一橋・早慶が中心と言われます。
早慶・東大は、もっと強い。GMARCHで「大手の入口」、早慶・東大で「超一流の入口」まで開く、と覚えておいてください。








出典:大学通信「新卒就職者の出身大学から測る企業入社難易度ランキング2025」(2026年3月公開)の1〜50位と、同「…ランキング2024」(2024年12月公開。101〜200位は東洋経済オンライン掲載、それより下は業種別編)から、中高生が名前を知っている会社を抜粋。2025年版の50位以内の会社は2025年版の値、それ以外は2024年版の値(2025年版の51位以下は公開されていないため)。早稲田大学キャリアセンター「2025年度 卒業・修了者進路状況」、慶應義塾「2025年度 就職・進路データ」。入社難易度は、その会社に入った人の出身大学の難しさ(駿台の模試による)の平均で、大学へのアンケートから計算したもの。全員を数えたものではない。地図の数字は、出典の値にプラス10したもの(河合塾の大学偏差値とだいたいそろう)。デロイトの人数は大学側が「合同会社デロイト トーマツ」としてまとめて数えたもの、ベイカレントの早稲田の人数は大学が2社に分けて数えた合計。点線の札(ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、Google、ナイキ、ミズノ、ディズニーのオリエンタルランド、スクウェア・エニックス、カプコン、東映アニメーション、アニプレックス、スタジオジブリ、ソニー・ミュージック、エイベックス、吉本興業、ホリプロ、アミューズ、東京電力、JR東日本、大成建設、積水ハウス、TOPPAN、山崎製パン、富士ソフト、HIS、三菱電機、SUBARU、スズキ、大和ハウス工業、エームサービス、日本通運、JTB、セブン-イレブン、ホンダ、マイナビ、関電工、星野リゾート、ベネッセスタイルケア、日清医療食品、日本調剤)は、2024年版・2025年版の公開部分に数字が出ていない会社で、位置は塾の推定。Googleは東洋経済オンライン掲載の2023年版で64.0(地図の数字では74.0)。日産自動車の点線の札は推定ではなく、同じく2023年版の値(193位で58.0、地図の数字では68.0。2024年版・2025年版は上位200社の外)。外資の投資銀行2社は、就職情報サイト(外資就活ドットコム)に会員が申告した内定先の出身大学が、東大・慶應・早稲田・京大・一橋に集まり、マッキンゼーと似た顔ぶれであることから。ナイキ、ミズノ、オリエンタルランド、スクウェア・エニックス、カプコン、アニメの3社、音楽・芸能の5社は、ランキングの上位(2024年版の上位200社、出典の値で57.1以上=地図の数字で67.1以上)に名前が無いことから。東京電力・JR東日本は2024年版の業種別編(運輸・倉庫・電力・ガス)の上位10社(10位が57.1)に、大成建設は同じく建設・住宅・不動産の上位10社(10位の大林組が55.5)に名前が無いことから。積水ハウスは同じ業種別編に名前が無く、出身大学の顔ぶれが近いニトリと同じくらい、TOPPANは業種別編(印刷を含むその他製造)の上位10社(10位が57.1)に、山崎製パンは業種別編(食品・水産)の上位10社と上位200社に名前が無いことから(山崎製パンは、就職資料で見える出身学部から、実際はもっと下かもしれない)。富士ソフトとHISは上位200社に名前が無く、入った人の出身大学の幅から、富士ソフトはNECソリューションイノベータより下、HISはローソン・無印良品と同じくらいと推定。三菱電機は上位100社と業種別編(電気機器・電子)の上位10社に名前が無く日立・NECより下、SUBARU・スズキ・日本通運・JTB・エームサービスは上位200社や業種別編に名前が無いことと入った人の出身大学から、大和ハウス工業は出身大学の顔ぶれが近い積水ハウスと同じくらい、セブン-イレブンは業種別編(小売業)の上位10社(10位のローソンが52.3)に名前が無いことから推定。ホンダ・ベネッセスタイルケア・日清医療食品は上位200社に名前が無いことから(ホンダはSUBARUと同じくらい)、マイナビ・星野リゾートは採用している大学の幅からHISと同じくらいか少し上、関電工は出身大学の顔ぶれからメイテック(50.1)と同じくらい、日本調剤は採用の中心が私立の薬学部であることから推定。
ネットには「就職偏差値」という表もありますが、だれがどう決めたのかが公開されていないので、ここでは使いません。代わりに使ったのが、大学通信の入社難易度。その会社に入った人の出身大学が、平均するとどのくらい難しいかを数字にしたものです。上に行くほど、難しい大学の人ばかりが入っている会社です。
前の節の「超一流」は、この地図の上のほうの会社です。いちばん上はマッキンゼーとBCG、それに前の節の外資金融(ゴールドマン・サックスなど。点線の札は推定の位置)。そのすぐ下に総合商社が並びます。青い札は、早稲田と慶應から入った人数。上の段の会社にも、早慶からは毎年何十人と入っています。逆に、明治の就職先の上位に並ぶドコモ・みずほ銀行・NEC・富士通・日立は、地図の68〜69の段にあります。真ん中から下の段にも、だれでも知っている大手が並んでいる。GMARCHで届くのはそこ、早慶で開くのはこの地図の上のほう、と見てください。
スマホでは、地図を左右にスクロールすると、ほかの業界が出てきます。
地図の数字は、出典の入社難易度にプラス10しています。それぐらいで、大学図鑑の偏差値マップ(河合塾の大学偏差値)とだいたい一致するからです。たとえばマッキンゼーの75は、「偏差値75くらいの大学の人が集まる会社」と読んでください。


ネットを見ると、「いい大学に入って、いい会社に入れば一生安泰、という価値観は古い」という話がよく出てきます。
これは、その通りです。
学歴があるから会社に入れるわけではありません。入口の書類を通っても、その先のSPI・グループディスカッション・面接は、本人の実力勝負。入ったあとも同じです。大学名で仕事をするわけではないので、当たり前の話。
ただ、小池が見てきた実感として、もう一つ言えることがあります。
実力がある人は、結果的に勉強もできて、学歴も手に入れているケースが多い。
もちろん例外はあります。勉強は苦手だったけど、商売や職人の世界で大活躍している人もいる。それでも、何かを工夫して、やり切って、結果を出せる人は、勉強でも同じことができてしまう。だから実力と学歴は、重なりやすい。


じゃあ、学歴を取ったら安泰で、あとはサボっていいのか。違います。
学歴そのものに価値があるのではありません。価値があるのは、学歴を取りにいく途中で身につく力です。
こういう力を、中学・高校の何年もかけて鍛えていく。その中で、人間力がついていく。そこに本質的な価値があって、学歴はその結果としてついてくるもの。
だから、学歴を取ったところで力を磨くのをやめたら、そこで止まります。逆に、取りにいく途中で身につけた力は、就職でも、就職したあとも、一生使えます。




GMARCHへの道は、一般入試だけではありません。明治の法学部、中央の法学部・経済学部、青山学院の法学部などです。評定の基準は3.8〜4.3くらい。
塾生サイトには、この話の続きを塾生だけが読める記事で載せています。塾生サイトで読む
※塾生の方は、まなぶ君と同じID・パスワードで読めます
一般入試で取りにいくか、定期テストを積み上げて評定で取りにいくか。戦い方は違っても、2〜3年かけて自分をコントロールして頑張ることは同じです。その途中で身につく力こそ、この記事で書いた「本当の価値」です。


GMARCHは「就職で困らないライン」。でも本当に欲しいのは、そこまで頑張り切れる自分です。学歴は、その結果としてついてきます。






ランゲージ・ラボラトリー 小池









ランゲージ・ラボラトリー塾長、東進衛星予備校 館山校オーナー。安房郡白浜町(今の南房総市白浜町)に生まれ、白浜中から安房高校へ。高2で学年82人中81位まで落ちたところから、浪人して慶應義塾大学経済学部に合格しました。リクルートで4年働いたあと2011年に1993年開校の塾を先代から引き継ぎ、2015年から館山で小中学生を教えています。2026年卒の中学3年生は30名中8名が学年1位。志学館高校のSS特待には3年続けて合格者を出しています(2024年4名・2025年5名・2026年6名)。東進館山校は2026年の共通テストで平均+218.4点(千葉県内1位)。館山・南房総の高校入試を、塾で見てきた事実と数字で書いています。
塾長のプロフィール ランゲージ・ラボラトリーについて